知っているのは私だけ。
明けた空に帳引く
天命、命数、運命、様々な名で呼ばれるそれを弄れるのは、只一人だけ至上の神のみだ。道教ならば玉帝だろうし、キリスト教等では神は一人、神道では恐らく天照大神のみが許されている、のではないかと思う。何れにせよ、解っているのは、付喪神程度ではどうにもならない、という事だった。整った顔立ちに、黒い眼帯が不可思議に歪みを与えている青年は、手の中にある数字をぎゅっと握りつぶした。
青年、燭台切光忠は刀剣男士なる付喪神である。彼にとっては唯一至上の審神者、の手により揺り起こされた。先程は他の刀剣男士と共に、彼の夫になった身でもある。性別上の事であるとか、そもそもどう考えてもに性的魅力が乏しいであるとか、そういった事を全て乗り越えての決断だった。彼を失いたくないという一心で、彼を神に仲間入りさせるべく縁を結んだのである。
結婚したのだから、夫婦の営みも許される。刀剣男士達にすれば、どちらかといえば興味深い、面白そうな話だったから、取り立てて不服は無い。燭台切にしてみれば、願ったり叶ったりの話だった。随分前に、を妻にしようと画策した刀剣男士達は陸奥守吉行主導の元、夫婦の営みを恙無く行う方法について熱心に学び始めていた。少々興ざめするようなものもあったが、あののほほんとした主を翻弄出来る、と役者をすり替えて考えれば嫌が応にも興奮してしまう。こっそり一人で楽しんだ事もあるし、そうした遊びを他の男士がしている事も燭台切は承知していた。
だからこそ、だからこそ最初にと寝るのは自分でありたかった。そもそも最初の口付けを奪ったのがへし切長谷部だというだけでも頭が痛いというのに、最初の夜まで彼に奪われてしまったというのは痛恨の極みである。全てはこの手の中にある忌々しい紙切れが決めた事だった。ふざけた事に、との共寝の順番は、の母親代わりとでも言うべき、女神・アメノウズメ主催の大くじ引き大会で決まったのである。
運の悪い事に、燭台切は一番最後になってしまっていた。最後、なのである。くじ引きを引いて以降、何度も紙を見直したが、数字が変わる事は無かった。
「こんな格好悪いんじゃ、に嫌われちゃうよね」
「だろうな」
「っ、く、くりちゃん!傍に来たなら言ってよ……吃驚するでしょ」
「一応声はかけた」
しれっと答えて隣に座ったのは、大倶利伽羅である。尚、彼は三日前にとの一夜を過ごしていた。正直に言えば、羨ましい事この上ない。どんな風だった、と聞きたくてたまらないが、他の男に抱かれた様子を知るのは残酷すぎて、結局何も聞かないままだった。
「光忠は明日だろう。疲れているらしいから、優しくしてやれよ」
「……無理させたくりちゃんに言われたくないよ」
「嫉妬か。見苦しいぞ、光忠」
「知ってるよ」
だが、この状況で落ち着いていられる人間が何れ程居るだろう。いつぞや読んだ、ハーレムもの、という小説の女性達の気持ちが、今の光忠は痛い程に解った。普段からも感じていたのだが、は自分だけのものではない。更に言うならば、先に他の男達に躾けられ、その味を覚えてしまっているのである。どうせ皆で分け合うならば、最初であれば幾分ましだったが、これでは拷問を受けているかのようだった。弱々しく俯いていると、大倶利伽羅は神妙な面持ちで囁いた。
「前と比べて、色っぽくなった」
「……くりちゃん、僕をそういう目で見てたの」
「光忠じゃない。だ」
冗談で紛らわせようとしたが、堅物の大倶利伽羅には通用しなかったらしい。何を言っているんだ、とまともに返され、燭台切は泣きそうになってしまった。そんな事はもう最初の日から解っている。初夜を済ませた翌日の、あの気怠い様子はまるで毒のようで、全員当てられてしまった。旺盛な様子を少しも見せていなかった、あのすました歌仙兼定が目の色を変えた瞬間を忘れる事は出来そうにない。いつも道理にきっちりとした衣装を身に着けていたものの、あの下は何れ程変わってしまったのかと想像するだけで頭の中がいっぱいになってしまう。あれから毎夜、がどんな風に抱かれているのか、自分だったらどんな風に格好良くきめて見せるかを考えては哀しく切なくなっていた。
「まあ、明日だからもう少しの辛抱だろう。頑張れ」
「全然励ましになってないんだけど」
「……明日上手く行かなくても、全員初めてだから気にするなよ」
「追い打ちをかけるのはやめて!」
だったら大倶利伽羅はどんな失敗でもやらかしたのか、と思いながらも恐ろしくて聞けなかった。自分も何かするかもしれないし、しないかもしれない。何せ全てが初めてなのだ。せいぜいできるのは、事前学習とスキンの装着練習くらいである。我ながら滑稽だったが、いつぞやが勧めてくれたように、他所へ行って、それこそプロの方と実地学習する気にはなれなかったから仕方が無い。
ぽん、と背中を叩いて来る大倶利伽羅の手を振り落とすと、燭台切は深々と溜め息をついた。一日が死にたい程に長かった。
「は、入るよ!」
「はい」
穏やかな声に背を押されるようにして、燭台切は敵の本陣に入った。近侍の際に入り浸っているの部屋である。いつも道理に風呂に入った後、何を着るか散々迷って、普段身につけているシャツ、ネクタイ、ベストにズボンだけを選んで着た。肩当て等は流石に邪魔だと解っていたが、少しでも格好着けたかったのである。は古き良き英国紳士風の衣装を好んでいるし、自分を格好いいと言ってくれる筈だ。緊張して胸がどきどきと高鳴るのを賢明に堪えると、燭台切はいつもどおり寛いだ様子のに少々落胆した。
「……なんで、君は普通にしているのさ」
「普通じゃないわ」
ベッドに寝転んで本を読んでいたは、ぱたんと本を閉じてサイドボードに置くと、ちょいちょいと手招きした。仕方なしにベッドに乗って傍に寄ると、自然な仕草で抱き寄せられ、耳をの胸へと押し当てられる。風呂上がりの香り、体温、どれも添い寝をする際に慣れていたものだが、どれもが普段とは異なるように思われた。それに何と言ってもーーとくとくと早鐘を打つ心臓の音は、普段よりもずっと熱い。
「ね、解ってくれた?」
「うん、安心したよ……格好悪い事言って、ごめんね」
「おばかさんね」
ふふ、と笑ってが眼帯を指でなぞる。いつも思う事だが、彼にだけは、こうして子供扱いされるのも悪い気はしなかった。彼は自分にとって、主であり親であり、何より妻なのだ。特別な存在だから仕方が無い。撫でて来る指を掴んで軽く噛むと、燭台切は頭の中で描いていた全ての作戦を捨てた。そんな事はもっと慣れた後で良い。今はこれまで出来なかった、深い触れ合いをしたかった。
風呂上がりの解けた髪を撫で、燭台切は本当に自分は許されていると感じた。頭の形を確かめるように、骨をゆっくりと触り、耳を摘む。まるで幼児のように耳たぶが柔らかい。指先だけでは足りなくて、身を起こして耳に口付け、食んだ。軟骨のこりこりとした触感に、燭台切は先日と作ったつくねを思い出して笑った。多分、次回以降は食べる度に思い出すに違いない。ちゅうちゅうと舐め、吸ったがとりたてて味はしない。がぎゅうと燭台切のシャツを掴んでいる。
「耳、気持ち良いの?」
「わかんない、でも、ぞくぞくする」
「他の人にされた事は?」
「……ここまでされた事はないわ」
躊躇いがちな台詞に満足を覚えると、燭台切は耳への愛撫を一旦取りやめた。様子を見る限り、は耳も弱い。だが、それを他の刀剣男士達が知らないというのは小気味良かった。最後の最後で自分だけが知っている事があるとは、なんという僥倖だろう。喜びのままに顔中に口付けをして笑い合う。欲というよりも、と燭台切は満たされる思いをしながら鼻先を擦り付け合った。これはもっと綺麗なものだ。
「ね、なんでこの格好で来てくれたの?」
「僕の一番格好良い所、君にみてもらいたかったんだ」
格好悪いと言われるだろうか、と心配していると、の方から嬉しそうに燭台切に口付けた。ちゅ、と水音が立ち、何故だかひどく胸が熱くなる。
「私の燭台切光忠は、いつも格好良いわよ?でもそうね、この格好は素敵だわ」
「僕の妻にそう言ってもらえて良かった」
私の、という言葉に何よりも心臓が跳ねた。これまでは、どこかで一線を引いて、自分との距離をあけていたが、とうとう密になったのである。いつぞやこっそりと盗み見た、次の就職先リストなるおぞましいものはもう関係がないのだ。自分はのものだし、は自分達のものだ。
「……今度、燭台切君の好きな洋服とか、教えてね」
「え、それって、」
「楽しみにしてるわ」
途端、脳裏を様々な妄想が過る。普段のあのかっちり着込んだ礼装も良いし、たまに着ているジャージも良い。学習の過程で見た、こういう行為でしか着ないのではないかと思える程に非機能な服も良いし、自分の服も着せてみたい。恐らくは燭台切をそこまで変態だとは思っていないだろうが、経験のなさは想像を遥かに飛び越えようとしていた。
「解った。リストにするから覚悟してて」
「り、リスト?そんなにあるの!」
「ずっと我慢してたんだから当然でしょ?それにさ、もう僕達ずーっと一緒なんだから、いつまでも楽しめるよ」
寿命も老いも関係ないとは、なんと素敵な事だろう。でもまずは今の衣装を楽しむ所からだ。柔らかい白のエジプト綿のパジャマは、小さな花が襟に刺繍されている以外は実に男性的だ。だが、生地が薄いために、汗で湿ってほんの少しだけ透けて見える。顎から喉、喉から胸板へとするすると指先を滑らせると、くふん、とから小さな声が漏れた。以前ならばこんな声は漏らさなかっただろうに、と思うとどうしようもなく哀しくなると同時に、強く嫉妬した。荒々しく押し倒すと、服の上から汗で透けた胸を舐める。はなんの抵抗も見せずに微かな喘ぎ声を漏らすばかりだ。それが自分に対する信頼の現れなのか、それとも他の男士達により行為に慣れてしまったからなのかは解らなかった。舐めている内にぶつかった異物を噛むと、善がり声が大きくなる。かぷかぷと噛んで、もう片方は焦らすように擦った。
「どっちが気持ち良い?の好きなやり方でしてあげるよ」
「ぇ、ゃ、そんな、」
「選べないの?欲張りだね」
真っ赤になった恋人に、燭台切は気を良くして下半身を擦ってやった。内股を揉むと、やだ、と湿った声が上がる。実際、舐めるにしても指で弄るにしても気持ちが良いらしかった。こんなところが、と唇を離せば唾液がたらりと二人の間を伝う。濡れて透けて見えるの乳首は綺麗に紅く色づき、実に卑猥だった。欲張りなのは自分だ。この限られた時間の中で、どうにかして全てを堪能したい。ボタンを外すと、はだけたパジャマの中から、あちこちに痕をつけた身体が目に入る。解っていた事だが、明らかに他人との情事を見せつけられ、燭台切は少なからず衝撃を受けた。強くつけられた痕は痣にも似ている。恐らくは、とその内の一つに噛み付きながら燭台切は怒りを募らせた。
「痛っ、燭台切君、いたい、」
恐らくは、今の自分と同じように、前の男の痕に上塗りしたからではないか?
一口に刀剣、と言っても様々だ。見た目、質、切れ味、それらは全て付喪神の性質にも反映されている。機械で大量生産されたものとは異なり、一つ一つ手作りである事も大きな要因の一つだろう。人間と違って欠落したものがある、とは感じるが、普段生活している分には支障ないし、寧ろ人間臭い部類に入る方だとは思う。氏神のアメノウズメは実に神らしい神で、仕え始めた当初は随分と苦労したものだ。
そんな風に振り回されていた自分も神になるのだから、世の中は本当にどうなるのかは解らない。しかも、人間とですらした事がないというのに、夫婦の営みとやらを女性側の役割として行うのだ!以前の、イケメンに免疫がないであるならば死んでしまっただろう。幸いにして、今では出て来る神出て来る神眉目秀麗である事には慣れたし、妙に距離を詰められる事にも慣れていたから、どうにかこうして相手を出来ている。寧ろ、彼らに対して元より抱いていた、母性愛とでも言うべきものが増大した気がしていた。
自分という個を求められる事は嬉しい。試験管で生まれた製品の一つではないのだ。自分は選ばれたのだ。しかも唯一の存在として、である。おまけに、人型をとって生活を営む事、全てが初めてである刀剣男士達にものを教え込むのはやりがいがあった。そして、彼らもまた、に教えてくれたものがある。主従として、親子として、仲間として、そして何よりもパートナーとしての情愛だ。最後の一つは、受け取るまでに随分と躊躇していたものだが、今では至極満足していた。
そして今、自分の趣味を凝らした部屋のベッドで、伴侶達は上になり下になり自分を貪り、奉仕してゆく。最初は戸惑いも大きかったが、喜びもあれば喜び方も知りつつあった。互いに初めてというものは少々不安だったが、貴重なものをやり取りしているのだと思えば嬉しくもある。今夜の相手である燭台切は、初めてであるというのに、他の誰よりも獰猛で貪欲のように思われた。どこか、欲というよりは怒りをぶつけられているような気さえする。手つきは丁寧だが、正直に言えば痛い。こういうものが好みなのだろうか?普段の紳士的な彼からは想像もできないやり口だった。
「痛い、って、言ってるでしょぉ……なんでそんなに、んっ、急に入れるのよ、ぁ、あ、」
「……ごめん」
身体中を噛まれた後は、さして慣らしもしないで挿入された。流石のもこれには少々驚いた。一応彼は手順を知っている筈だし、連夜寝ているとはいえ、いきなり挿入されて受け入れられるような身体の造りではない。後ろから入れられているので様子は見えないが、そんなにも余裕が無いのだろうか。背中に落とされた口付けと謝罪がの胸に影を落とした。
「抜いて」
「いやだ」
「抜いてよ。ね、もうちょっと慣らして入れ直しましょ?そうじゃないと、」
「ーー僕を嫌いになる?」
「ちょっと、」
人の話も聞かずに、燭台切がぎゅうぎゅうと抱きしめる。子供のような拗ねた口調に、はどうしたものかと唸った。何れにせよ、この体勢では反応がしづらい。どうにかして抜かせようとすると、すり、と頬を背中に擦り付けられた。
「嫌いにならないで、。お願いだから、嫌いにならないで、そうじゃないと僕は」
「ならないわよ。……まあ、抜いてくれないと機嫌は確実に悪くなるけどね。燭台切君は良い子でしょ?ちゃんと入れ直してあげるから、抜いて頂戴」
「ん」
ぐずぐずと鼻を鳴らす様子に、は幼子を相手にしているような気がして来た。彼にとって自分は確かに唯一かもしれないが、これは少々度が過ぎている。ようやっと身を離してくれた事に安堵すると、は身を反転して燭台切の頬を両手で包んだ。案の定、ほんの少し泣いているらしい。慰めるように頭を撫でると、はこのできたてほやほやの夫の胸の内を尋ねた。
「どうしたの。私が嫌いになるとでも思った?なるくらいなら、最初からこんな事はしないわよ」
「うん、」
僕は不安なんだ、と燭台切は初めて力なく答えた。
「僕には君だけしかいないのに、僕は君を独占できないでしょ?他の人も君を抱いたんだ、って解ってるけど、辛いしむかむかするんだ。格好悪いって解ってるよ……でも、僕は君を独り占めしたい」
「随分熱烈な告白ね」
「、僕は本気だ」
「解ってるわ」
だが、それは無理な相談だ。この主従関係が決まった時点から、は選ぶ事ができない。選んでしまったら全てが崩壊する。故に、は各人を別の観点で特別に愛する事にしていたし、比較はしなかった。聖人ではないから完璧ではないが、それでもどうにか平等であろうとは思うのである。燭台切の訴えは嬉しく、そして哀しい。自分が誤摩化している事を承知しながら、はいきり立ったままの燭台切自身を掌で奉仕した。燭台切が手を添えて、止めてくれと頼んで来る。誤摩化されている事が解っているのだろう。可哀想だ。どうしようもなさに、は手を離すと、どうにか身体を動かしーー少し躊躇った後で燭台切自身を口にくわえた。
「え、ま、ぁ、駄目だって、は、っ」
「……私だって本気だから」
他の男士にはまだした事が無い。物の本で一応知ってはいるが、上手くやれているのかには自信がなかった。ただ、手で触った際に反応が良かった箇所を中心に舐め、吸い、しゃぶって行く。揉まれる方が好きなようだから、合わせ技でやってみたところ、燭台切の喘ぎ声が大きくなった。どの夜も、殆ど自分の方ばかり喘いでいたものだからひどく新鮮で、は愛しさが増すような気がした。
だらだらと透明な体液が溢れているのを舐めると、苦いようなしょっぱいような青臭いもので、さして美味には感じられない。何方かと言えば、燭台切が喜ぶからしているだけだ。よく漫画等では容易く美味しい等と口にしているが、想像力とはものを美化するのだと改めて認識させられるだけである。第一、使われていないから綺麗な色をしているとはいえ、外に出た内臓器官はグロテスクだ。鈴口の辺を重点的に吸っていると、あ、あ、と情けない声が燭台切から漏れ、何の予告も為しに大きく震えた幹からぶしゃりと白濁が溢れ出た。咄嗟に目を閉じたものの、まんべんなく顔に降り注ぐ形となっている。顔全体が青臭い。
「ごごごごめん!あんまり気持ち良かったから、我慢出来なくて」
「嬉しい」
「え?」
「だって、気持ち良かったんでしょ?初めてだったから、喜んでもらえて嬉しいわ」
「うっ」
どうにか置いておいたタオル(流石に連夜の経験から、用意しておいた方が良いものが解るようになった)で顔を拭うと、はうずくまった燭台切を見た。具合でも悪くなったのだろうか、と心配しながら顔を上げさせると、ものの見事に鼻血が垂れている。手指で抑えているものの、だらだらとだらしなく溢れていた。
「全く君は……どうしてこう……僕は幸せ者だよ!」
「ぎゃっ」
鼻血のままに抱きつかれ、流石のも引いてしまった。互いに服を脱いでしまっていて良かった、等とどうでも良い事を考えると、はよしよしと夫の背を撫でた。傷一つない、滑らかで美しい肌だ。彼は永遠に自分よりも見た目が若いのだな、と改めて思わせて切なくなってしまう。同時に、背中に傷を負わずにすんでいる事を誇らしく思った。彼は雄々しい戦士でもあるのだ。
「……続き、しましょっか」
自分はまだだから、と囁けば、初心な顔が真っ赤に染まる。優しく鼻血を吹いてやると、は丁寧に指導を開始した。疾うに空は白みかけていたが、全てはこれからである。もう一度、とは僅かに開いたカーテンを閉じさせた。
もう一度夜を繰り返すのだ。
〆.
あとがき>>
投票第2位の燭台切光忠です。あんまりエロくならなかった……と、いうか燭台切が格好悪いだけの話とかいう。最初だからね!最初から上手いとは思わんよ!(酷い)燭台切は、割り切っているように見えて一番独占欲が強いのではないか?というご指摘を受けたので反映しました。まさかの一番最後になったがために、より一層辛い。でも、そんな彼だからこその可愛気はあるように思えます。
投票してくださり、ありがとうございました〜!
最後まで読んでいただき、有り難うございました!