DREAM NOVEL
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輝きよ、輝きよ!どうか永遠に残っておくれ、行かないで!


翡翠の腕輪



 飲む打つ買う、食い道楽に服道楽、本道楽もあれば旅道楽もあるだろう。世には様々な趣味遊興の徒が溢れ、も御多分にもれず趣味が豊富だったし行き過ぎなほどに好いてもいた。だから、他の大事にしているものの方から、自分の方を大事にして欲しいと話されるなど不本意極まりない。

「ここは娯楽が少ないんだ、たまにくらいなら良いだろう」
「たまに?てんごを言うぜよ。おまんが毎晩出かけゆうち、とうにわかっちょる」
「毎晩か。そうだった……か?そうかもしれんな」

目下目の前でぶうたれているのはの恋人である岡田以蔵である。麻婆豆腐程度と呼ばれる木っ端サーヴァントのと、立派にここで活躍しうる歴史も伝説も付いて回る以蔵がなぜおつきあいをするようになったかはそれなりに長いので今回は省く。問題は、は生前上海で散々遊んだ悪癖で麻雀狂いだということだ。以蔵は博打が好きなので賭け事であれば参加するのだが、の場合は多少風速に色をつけても、本質は麻雀を楽しむところにある。疲れも知らずに毎晩酒を片手に遊んでいることは確かだが、やたらと互角勝負で決着がつきにくいことが目下の問題だ。そんな相手は燕青、李書文、荊軻の中華三人組である。彼らはおしなべて手先も器用で頭の回転も早く、少しも油断できない。好い加減ここは役満で和了って終わらせたいなと昨日の対局を思い出していると、以蔵にぎゅっと腹をつねられては目から星が出た。さすが人斬り、指の力が強い。

「あと少しで終わるから、お説教はその後に聞かせてくれないか。借りも返さないといけないんでな」
「わしの話を聞きゆうが。今晩はおまんに用事がある」
「お説教を聞く時に、なんでも言うことを聞くからさ」
「べこのかあ!もうわしゃおまんなんぞ知らん!」

我ながらひどい押し切り方だとは思う。怒りというよりも悲しみの色を浮かべて去って行く以蔵に、は心底申し訳なく思った。以蔵がなぜ起こっているのかも、今晩一体どんな用事があるのかも大方想像はついている。悪いのは自分だし、ただの道楽にしか見えないことも承知していた。実際、は麻雀に耽溺している。仲間と打つのもまた楽しい。だが以蔵は別物だし、今回の戦いはある理由から負けるわけにはいかないのだ。追いかけて行って謝ればこじれずに済むが、今晩の勝負に出ることは叶わなくなるに違いない。良心の呵責に耐えながら、はただ愛しい背が遠ざかるのを見送っていた。これが終わったならば、にとって大事なものにも優先順位があるということを以蔵に嫌という程にわかってもらうとしよう。

 本来であれば特段仕事のない今日は並んで夕飯を食べたり、娯楽室で他のサーヴァントも交えて遊ぶなりしているのだが、こんな喧嘩別れをしたので並ぶことなどない。拗ねた以蔵を可愛いと思う一方、は自分の不甲斐なさを恥じた。

「どうしたんだい哥哥。辛気臭い顔してると、ツキも逃げるぜ?負けっぱなしのままで良いのかい」

食事を半分ほど残して下膳していると、横合いから明るい声とともにいきなりパンと肩を叩かれ、はむうと唇をゆがめた。いかんせんこの体は見た目よりも弱く、同じアサシンクラスのはずだというのにへにゃりと負けてしまう。故に以蔵にも簡単に組み伏せられるのだが、この点に関しては特に文句はない。

「今日こそは勝たせてもらう。いい加減、勝負をつけないと泣き別れになりそうだ」
「ははーん、独り寝は寂しいって?男冥利に尽きるね、哥哥。それじゃあ早い所頑張らないと。ま、泣き別れたらこの燕青様が慰めてあげるよ」
「どう慰めてくれるつもりなんだ?」
「茅台酒の良いのをもらったから死ぬほど飲もう。がんと酔潰れるのも一興だろう?」
「いいね」

とはいえ、その程度の慰めでは以蔵を失う分には到底見合わない。生前、色恋沙汰で死ぬ連中を鼻で笑っていたものだが、はまんざらない話だと思うようになっていた。二度と手に入らないものを壊したならば、何もかもを失っても変わらないだろう。以蔵とは心中沙汰はできないから、マスターである藤丸立香に頼んでマナプリズムにでも変えてもらうより他にない。せめて麻婆豆腐より役に立つところを見せたかったのだが、全ては流れるものなのだ。




「槓。このまま立直だ。一気に和了らせてもらうとしよう」
「荊姐姐は手が早いな。その捨て牌を吃するよ」
「燕青。哭きのなんとやらではあるまいし、先程から哭きすぎではないか?」
「早い所勝負をかけないと姐姐に勝てそうにないんでね。李先生こそ、もう黙聴してるんじゃないのかい」
「まさか」

腹の探り合いをしながら今宵も局が廻る。心もそぞろなままに卓についたは北の親を務めていた。荊軻は手が早く、安くでもすぐに和了ろうとするので油断できない。燕青は他人のものを利用して貪欲なまでに和了ることをよしとする。李書文は静かに潜んで手堅い役を整えるなど、それぞれ性格が現れていた。一方は割合に気ままで運頼みである。負けた時を考慮し、どんな時も聴牌は目指すが、高い役を狙いすぎて一斉放銃を受けることもしばしばだ。何しろ今回は賭けているものが金ではない。ましてやは既に渡せるものは大分渡し、先程一張羅の上着を荊軻にとられてシャツ姿である。次はズボン、そのあとは中身と言われては冷や汗をかいていた。流石にそこまで賭けたら二度と以蔵の顔は拝めない。

だがにも覚悟というものがある。ぐいと砂糖たっぷりの紹興酒を煽ると、は運命の一手を引いた。

「自摸。国士無双だ、この勝負勝たせてもらう。例のものをくれるか?」
「こりゃあ見事な引きだ!いいよ、構わないさ。上着を返すんじゃなくて良いのかい?」
「上着よりもあれの方が欲しい」

これで終わりだ。ドラ牌も含まれていたので、はどうにか今日まで膠着していた勝負を終えることができた。失ったものよりも例のものを手に入れる方が肝要だろう。三人組からもらった小さな品物を組み合わせると、はそのまま宴会を他所に部屋に帰ると宣言した。

「それじゃ、無事に孤閨を慰めてあげられるわけだ」
「言っておくがなお兄さん、慰められるのは俺の方なのさ」
「へえ」

自分の方が色気も何もない乾いた見た目であることをはよく承知しているので、燕青の目が悪戯げに輝いたことも甘んじて受け入れた。腐っても陸軍中野学校出身者、その程度は驚くに値しない。死に方が華々しかったがために記録に残り、スパイとしては大失態を犯した存在だが、スパイとして叩き込まれた立ち居振る舞いはそのままだった。その失態のお陰で後世研究され、曲がりなりにもサーヴァントとして召喚されうる英霊になれたとは何とも奇妙な話である。だが、このの素直な感想はここに居る荊軻によって一笑に付されていた。思えば彼女もまた、最後の失態によって世に名を馳せたのである。

 さておき、今重要なのは以蔵への対処だ。サーヴァントというものは便利で、午前3時の廊下をは酒臭さを漂わせながらすいすい歩いた。酔いはすれども明晰な思考のままである。以蔵の部屋まで歩いて行って、コンコンと軽くノックをする。普段の以蔵であればの気配を察して何事か声をかけてくるのだが、今日の様子から当たり前のように何も反応はない。念のため扉を開けようとしたが鍵もかかっている。ここで引き下がる方が無難でありーー明日仕切り直して謝ることが合理的だとわかりながらも、は職務で叩き込まれた全てを捨て去って情動を優先した。霊体化して扉をすり抜けたのである。すり抜けて元の姿にまとまった瞬間、ボンと枕が顔を直撃した。

「ご挨拶だな、以蔵さん。夜中に来たのは悪いけどさ」
「おまんなんぞ知らん。しゃんしゃんいね」
「じゃ、用事だけ済ませて帰りますかね」

疲れの滲む目をこすり、はベッドに寝転ぶ以蔵のそばに寄った。不満そうな様子の腕に、三連の細く薄い腕輪を嵌めてやる。陽に照らせば向こうが透けるのではないかと思えるほどに薄く、軽いが彫られた吉祥柄は一級品の芸術で、見れば見るほどに良いものだと知れる。どれも翡翠製で鮮やかな緑だった。ぬたりとした湿り気のような光沢は、すわ液体ではないかと思わず触れたくなってしまう。これこそ、かの西太后をも狂わせた至高の翡翠、インペリアルジェードの傑作だった。

「なんじゃ、これは。わしは女子やのうて嬉しうない」
「お守りだ。持ち主が死にそうになる時、代わりに壊れてくれるんだとさ。こんなに綺麗だからな、きっといいお守りになるだろうよ……それじゃ、おやすみ」

先日が、以蔵の命日だった。そうだこの人は自分よりもとうの昔に死んだのだと思うといても立ってもいられず、が探し求めたのがこの翡翠の腕輪である。中華が誇る三人のサーヴァントに頼み込み、それならばと探し出して来てくれたものだ。とはいえあの三人が簡単に差し出してくれるわけもなく、幾夜にも及ぶ麻雀勝負の勝ち抜きが条件だった。以蔵に対し、自分からだけの一方的な願い事をぶつけるにははあまりに下手すぎた。任務で相手を転がすのとは訳が違う。以蔵は面白くもなさそうに腕輪に触れていたが、まんざらでもなさそうだった。目が、喜んでいる。今はそれだけで十分だろう。今日はもう寝ようとベッドから離れようとすると、ぐいと腕を強く引かれては以蔵に向き直った。ムッとしているような、嬉しそうな、なんとも難しい表情を浮かべている。彼はいつもそうだ。だがそれでいいとは思う。彼を許してやれる場所は少しでも多くあって欲しい。たとえその本質が到底人に受け入れられないものであろうともだ。

「おまんの分はないがか、。おまんは弱っちいやつじゃ、知っとろう」
「……だから、以蔵さんが前に出るんだろう。俺じゃお前を支えられるのは一回だけだ。それがあればあと三回は守れる。以蔵さんは生き抜いてマスターを支えなけりゃならん。以蔵さんならできる」

自分を捨てることが。そうしなければ前へ進めないとわかっている時に情に流されずに一番大事なものだけを抱えてくれるとは信じていた。悲しいことではなく、誇らしくさえ思われる血路の行軍だ、マスターである立香はさぞや嬉しかろう。かつて、は生き延びられるならば生き延びようとすることが任務であったが、同時に最善策がそれしかないのであれば自分の生死も利用するになんの抵抗もなかった。目標の達成が全てである。今の目標は、当時作ることの許されなかった大切な人を守ることだった。変に考えさせないためにかいつまんで説明すれば、以蔵はますます表情をごちゃ混ぜにさせてゆく。感謝すべきか、怒るべきか、悲しむべきか、喜ぶべきか、どれも高まって選べないのだろう。

 は自分の腕を掴む以蔵の手をゆっくりと解いて自分の手指に絡ませた。わざと滑らかにした自分の手とは違い、剣だこのできたごつい手がは好きだ。この手が自分にどんなふうに触れるのかをよく知っている。熱い手指が自分の中をかき乱す瞬間を思い出し、は思わずうっとりとした。眠気も手伝って半ば夢うつつに感じられる。

「物欲しげな顔じゃな、。そげにわしが欲しいやち」
「そりゃ好きだからな」
「もう一声言いや」
「愛してるよ、以蔵さん」
「おん」

素直ではない以蔵は、素直に応対されることを望む。常人にとって歯の浮くようなセリフを囁くなど、には朝飯前だ。だが、ほかの誰に対して放ったよりも遥かに真情が(あるならばだが)込められている。以蔵はの本人すら判別のつかない虚実入り混じる様子をどの程度まで理解し、受け入れているのか、あるいは割り切っているのかはわからなかった。ただ裏切らないことだ、とは口づけを受けながら思う。が見せられる唯一の誠意はそれくらいのものだ。以蔵の短い舌を自分の舌ですくい上げ、唾液を飲み込みながらゆっくりとそのギザついた歯を愛撫する。軽く舌を噛まれて怯むと、以蔵が悪戯げな光を目に宿して低く笑った。可愛いなあと、はこの歴史の意味では年上の男を愛しく思う。自分よりもはるかに残虐に鮮やかに人を殺してきた男が、自分よりもはるかに愛らしいというのは不思議な感覚だった。くらくらする。頬に何度か口付けて身を離すと、はどうにも拭い去り難い眠気を強く感じた。以蔵が耳を引っ張ってくるが、にできるのは肩口に顔を埋めるくらいのものだ。

「以蔵さん、ごめんな」

寝る、と言った瞬間から意識は途切れ、は全てを葬った。この体の弱々しさはなるほど体力にも影響するのである。




 翌朝、が目にしたのは四白眼になった以蔵の目だった。無理やり叩き起こさないあたりがこの男の優しさだろう。以蔵のはだけた襦袢から覗く胸板が眩しい。

「朝から眼福だな。おはようさん」
「……ほがにバテるほど遊ぶ奴はおらんき。べこのかあ、もう次はなしじゃ」
「ありがと」
「マスターが呼んどる。しゃんしゃん行き」

珍しい話に、は首を傾げた。あの少女が自分に用事があるとは珍しい。いよいよ解雇されるのかと思うと寂しいが、は何事もない風を装うことを選んだ。やり残したこと思い残したことは色々あるが、一番したいと思ったことはできたのだからよしとしよう。以蔵を軽く抱きしめて行ってくるよと告げて少し迷い、結局そのまま部屋を出た。今日の夜の約束をすることはずるいような気がしてできなかった。

です。ご用命に伴い参りました」
「おはよう、さん。待ってました!」

久方ぶりに顔をあわせる少女は、今だにのことを覚えているようだった。下手をすれば召喚した日以来、初めてまともに口を聞いたかもしれない。立香にはなんの哀愁もなく、精神的にも安定しているようだ。一体何を命ぜられるのかと待っていると、立香は横にあったひと抱えはある大きな箱をぱかんと開いてに手渡した。中を見れば、キラキラと輝く種火がきらめいている。時折混じっているふわふわした生き物は噂に聞くフォウ君だ。目を白黒させるに、立香はマシュ・キリエライトと目配せしあって畳み掛けた。

「ずっと待たせていてごめんね。ようやく余裕ができたから、これを機に一気に育ってね!ああ、再臨したらどんな格好になるのかなあ。楽しみだね、マシュ」
「はい、先輩。きっと以蔵さんも喜んでくれますね」
「……ええと、マスター。貴方は私を育成すると仰っているのですか?」
「もちろん!」

ありうべからざる事象だ。は冷静に現状存在しているサーヴァントたちを思い浮かべ、彼らの成長具合からまだ他にも育成すべき対象がいるはずだという計算結果を弾き出した。最終的にはマスターの好きなように従うまでだが、一応は事情を問いただすべきだろう。

「すみません、水を差すようですが私で良いのでしょうか?他の方を優先された方が良いと考えます。私を選んでくださった理由をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「かたい!って言っても私が連れていかなかったからいけないんだもんね、信頼されるためにも連れ回さないとなあ。そうそう、なんでかって?以蔵さんとさんには一緒に戦って欲しいからに決まってるでしょ」
「今一番熱いお二方だと伺って、先輩は後押ししたいと……あ、もちろん私もですよ!」

涙が出るほどありがたい話である。要するに趣味の問題とでもいうべきか。さらに詳しく聞けば、種火とスキル素材狩りに長期間繰り出した際、すっかり以蔵が腐ってしまってあの坂本龍馬とお竜でさえも手を焼いたことがきっかけらしい。

「それにね、基本的な力の強弱だけが勝敗を決めるわけじゃないの。相性もスキルも特性も、なんでも加味すれば戦えない人なんていないんだよ。前の私ならうまくできなかったけど、今ならさんの力を発揮させられるって胸を張って言える。だから、お願い!私に力を貸してください!」
「いや、頭を下げなくて良いって!わかった、わかりましたよ。おとなしく成長も再臨もなんでもしますって」
「やったー!」

少女というものは恐ろしい。自分をどんな形であれ求めて育てようなどという人間には初めてお目にかかった。シャワーのように種火が、フォウ君が注がれ、お腹がいっぱいになると再臨される。お色直しのようなものか、いかにも銀ブラをしていそうな坊ちゃんという様子から上海で潜入していた際の弁髪に簡素な長袍姿になり、最終的には死装束となった短髪に眼鏡の端正な長袍姿となった。最後は商人のふりをしていたんだった、と今更のように思い出す。諜報活動の一環として阿片窟を出入りしていたことも良い思い出だ。

「綺麗な服……他の人も着てるけど、もしかしたら一番刺繍が凝ってるかも。色も以蔵さんと並んだらきっと綺麗だと思う」
「はは。ここまで育ててもらった分、存分に働かせてもらいますよ。今日はどこかお供しなくても大丈夫ですか?」
「今日は大丈夫。それよりも、以蔵さんに見せてきてあげて!」

喜ぶと思いますよとマシュも言い添える。少女二人に太鼓判を押されて、否と言う勇気をは持たなかった。生前も少女は苦手で、仕事に差し障りがないようにとりはからうのがやっとだったように思う。自分が死んだ原因も少女だった。今はもう関係のないことだが。廊下に出ると、口笛を吹く燕青と鉢合わせた。様子の変わったことに目を丸くすると、しみじみした様子で近づいてくる。

「へえ、なかなかおしゃれだね。見違えたよ、前よりこっちの方がよく似合う」
「ありがとさん。燕青に褒められるのは悪い気がしないな」
「なんなら中身も確かめさせてもらっても良いんだぜ?あの人斬りの哥哥が気に入ってるなら確かめたいもんだ」

ちらと馬掛の衿を引っ張られ、はつられるように流し目を送った。面白い提案だとは思う。が、今は必要ない。丁寧に振り払うと、はポンポンとそのたくましい腕を叩いてやった。

「だーめ。この中身は全部専用なんだよ」
「そうやにゃあ。やき、ふらふらせんですんぐに帰りとうせ」

燕青を叩いた手が掴まれ、は思わず背筋を震わせた。さすがは気配遮断を持つ以蔵のこと、影のように近づくことはお手のものである。冗談であっても燕青の誘いに乗るようなそぶりを見せなくてよかった、と安堵すると、はくるりと以蔵に向き直って抱きついた。最終再臨の鮮やかな晴れ姿になった以蔵はひどく美しい。粋とはこういうものを言うのだろう。

「迎えにきてくれてありがとさん。すごく嬉しい。以蔵さんはやっぱり天才だな、俺の喜ぶことしかしない」
「またおまんはへこなことを……こん程度の気遣いくらいできて当たり前ちや」
「お手軽だねえ」

燕青が横合いで口笛を吹くが、以蔵の舞い上がった様子はそう簡単には戻らない。第一、は嘘を言いはしない。そのまま以蔵の腕をとって部屋に行こうと言ったのだって全てが本物のつもりだ。虚実を考えずに動ける瞬間がはたまらなく好きで、以蔵は自分を人間にさせてくれると思うことがままある。それは以蔵が人斬りだからこそかもしれない。手指を甘い恋人同士のそれのように絡め直して歩けば、周囲からぴいぴいと祝福される。恥ずかしがる以蔵は可愛らしいが、にしてみれば必死だ。以蔵に興味を持つ人間は多いのだから、少しでも見せびらかして見せつけてやっておくに越したことはない。ただ、何事も計算違いというものはあって、いつものように昼から酔った荊軻に上着を投げられたは肝を冷やす羽目になった。

「御熱いねえ。これ、昨日の忘れ物だよ。今の服にはいらなさそうだけど、格好がつかないだろ」
「ほお」
「姐さん、わざとか?わざとだろ?だいたいそれは返さなくて良いって……以蔵さん、言っとくけどこれは賭けで取られたものだからな」
「あと少しで中身まで取り上げられたんだけどねえ。李書文も惜しがってたよ」

からかいを多量に含んだ酔っ払いが忌まわしい。一方で生真面目なところもある以蔵は凍えるように冷えた目をに向けていた。せっかく持ち直させた気持ちの全てが台無しである。さすがは歴史に残る殺手、始皇帝こそ討ちもらしたものの、程度は秒速で殺されてしまう。なんとかしなければと必死に頭をめぐらし、は辛うじて大惨事を避けるための一手を繰り出した。

「体は賭けない主義だから、そんな日は絶対に来ないね。欲しけりゃこの素敵な旦那様を凌いでくれよ」
「面白そうだね。今度暇な時に相手してもらおうか、人斬り」
「……ほたえなや。わしは天才じゃき、負ける訳がないちや」

たわごとに乗る程度には気分が上向いたらしい。良い傾向だ。あとでなんとしてでもこの暗殺者に復讐しようと心に決めると、はようやく以蔵の部屋に入り込んだ。




「げにまっこと似合うとる。えいにゃあ」
「ありがとさん。そんなに褒められると服を脱ぎたくなくなるな。中身はいらないかい?」
「いる」

そんなことは自明の理だろうと以蔵が笑う。ベッドに腰掛ける以蔵の前でくるくると装束を見せ、眼鏡を外そうとしたところ、以蔵がそっと手を伸ばして止めさせた。

「今日はこのままでえい」
「以蔵さんのばぶれもん」
「べこのかあ。似合うとるからちっくとよう見せい」

先日覚えた、すけべを意味する土佐弁を口にすると、以蔵が真っ赤になって否定してくる。要するに眼鏡をしたままでしたいということだろうに何を恥ずかしがるのかと肩をすくめると、は恋人の意外な面を垣間見てやにさがった。ならばこれを利用した最大限の奉仕をしてやった方がいいだろう。以蔵の足元に跪くと、はするりとその脚を撫で上げた。

「それじゃ、俺がばぶれもんだってところを見せてやるよ」
「おまんはいつもばぶれもんじゃ」
「心外だなあ」

間違ってはいない。は以蔵と同じくらいに気持ちがいいことが大好きだ。溺れることはけしてないが、以蔵とだったら溺れてみたいとさえ思う。習い性を乗り越えて欲望を素直に発露したのは中野学校に入った後からこの方死ぬまでなかった。説明しにくいことであるし、わかってほしいとも思わないので話さないが、以蔵にはこの一瞬一瞬を楽しんでほしいと思う。袴の上から以蔵の股間に顔を押し当て、温もりを味わい匂いを嗅いだ。面白いことにサーヴァントは汗をかく。故に体臭もついて回るのだ。他の男のものならば願い下げだが、以蔵のものならばいつまでも嗅いで居られる、と言ったら嫌がられそうなので黙っておく。その間に手を袴の中に差し入れて、筋肉質の無駄のない脚を撫でさすった。空いた手でゆっくりと袴を脱がせるのも最早慣れた手順である。以蔵も腰を浮かせて脱がせるのを手伝った。期待しているのだろう、現れたふんどしの中身は既に兆しており、触れられるのを今か今かと待っている。

 この光景を見た人間の八割は以蔵が抱かれると思うだろう。事実は小説よりも奇なりだ。以蔵のものを可愛がりながら、が自分の中に入ったらばどんなに心地良いかと想像しているだなんて誰も思いはしない。ふんどしの上から口付けたり舐めるそぶりを見せていると、以蔵がしびれを切らしたようにの耳をいじり出す。すけべはどちらの方だ、とは仰せのままにふんどしを脱がせてやった。二人とも、服などどうとでもなることはよく知っているが、この脱がせていくという人間くさいやり口がたまらなく好きだった。あるいは情緒と呼ぶべきかもしれない。手のひらで柔らかく稜線をなぞってしごきながら太ももに口付けてゆく。時折強く吸うと簡単に痕がつくので場所は考えものだ。以蔵は考えなしに大風呂に入りに行くので、あとあと他の人間に報告されることは少々恥ずかしい。の方は?噛み跡がひどいのでしばらくは一人風呂を決め込んでいる。その程度には慎ましやかなのだ。

 また不満に思われても困るので、先ほどより硬くなった以蔵の剛直を舌で舐める。しゃぶったり、鈴口をちゅうちゅうと吸うと以蔵が喜ぶのでもちろん期待には応えた。自分にも備わっている器官だが、可愛がればその分大きく育つというのは何やら面白い。軽く噛んだ感触は生きた肉そのものだ。昔宦官に出会ったことがあるが、切り取られた自分のものを食べた人がいると話していた。肉だと思えば可能かもしれない。以蔵のものはどんな味がするだろう?十分に嬲り尽くし、は大きく口を開けて育てたものを招き入れた。上手にやらねば、口が小さいために顎を壊してしまうのである。以蔵の匂いが頭いっぱいに広がり、は呼吸が難しくなると同時にぼうっとした。多分に顔は蕩けている。ちらりと以蔵を見やれば、ふうふうと荒い息を吐いていた。嬌声をあげまいと頑張る姿は健気だが、遠慮はしないでほしい。さらに喉を開いて収めると、はゆっくりと頭を前後させた。喉を締めて、夢中になってしゃぶりつく。以蔵の手がの髪を困ったように掴んだり離したりする戸惑いが楽しい。

「いかん、もう出るちや……っ」
「ん」

本当にギリギリを見極めることは難しい。朦朧とする頭の中で懸命に状況把握を続け、はずるりと口から引き抜きーー

「あぁ、えい、出ゆうぅ」

弾けた以蔵の白濁を目を閉じて受けた。いわゆる顔射という奴で、も一応物の本や他人の口から眼鏡をかけているからこそ得られる妙味として把握している。顔射自体は初めてではないが、喉奥で迎えられなかったのは残念極まりない。

「気持ち良さそうでよかった。どう、似合ってるかな」
「……えい」

照れたように言うが、炯々と光る目をこちらに向けているので気に入ったには違いない。以蔵の顔がよく見えないので眼鏡を外し、乱雑に顔を袖で拭うと、今度は止められなかった。口をゆすぎたいなあとは毎度残念に思う。当たり前のことだが、以蔵は口淫した後は口づけてくれない。も承知しているので我慢している。以蔵の指が悪戯げに蠢いて服を剥がし、ややこしいと子供のような不満を述べた。この些細なやりとりがたまらなく好きで、わざと身をよじって脱がしにくくさせたりする。以蔵の服が簡単すぎることがいけないのだ。脱がしてもらっている間は割合に暇なので、以蔵の髪の毛をもてあそんだり耳のあたりを噛んだり首筋をくすぐるなどする。犬の子供にでもするようなまめまめしい手付きを見たならば、やはり外野は勘違いするだろう。

「わりことせんで、顔のけとうせ」
「ちぇ」

被るタイプの服はこれだから嫌だ。渋々従うと、以蔵がせっせと脱がしにかかる。この男は下の兄弟がいたためか妙に丁寧だ。後ろ手に下着の紐を解こうとすると(伝統的な古い下着は丁度金太郎のような前掛け式なのだ)、以蔵がその手を避けて紐を落とす。背中を撫で回す手がいやらしくて、はくすくすと笑った。前掛けを取るのが面倒らしく、とうとう中に顔を埋める様はまるで子供だ。胸を突き出してせっつくと、以蔵が軽く噛むので思わず声が出る。のズボンを下げると、以蔵がするりと撫でて検分するので一層たまらない。

「わしがさわる前からこがに漏らしよる。おまんはまっことばぶれもんぜよ」
「好きだからさ」
「なにがが」
「以蔵さんが。以蔵さんとするのも、全部好き」

ひゅうと息を飲む以蔵は本当に愛しい。どうか自分は嘘をついていないでほしいと願うほどに好きだ。尻を揉む以蔵の手にもどかしさを覚え、は体勢を変えてズボンも下着も下に落とした。中の準備をする暇がなかったことは悔やまれる。この部屋にちょうどいいものはあったろうか。なくても構いはしないが、以蔵は痛みを伴う行為を厭うので気にするだろう。

「そういえば、言ってなかったな。俺を雌にしたのはお前なんだぜ?」
「は?あげに気持ちえい言いゆうに、慣れちょったんかと……すまん、気づかんくてのう。おまんのことじゃ、痛い時も我慢しちょったろう」
「以蔵さんなら良いと思ったし、上手だから気持ちも良いよ。ね、中どうしよっか?俺が準備してくる?それとも以蔵さんがしてくれる?」
「わしがやる」

責任感故の申し出でないらしいことは、その目に宿る獰猛さから伺えた。以蔵に話したことは事実だ。は生前も死後も、男に抱かれたことはない。必要性がなかったし、興味もなかったからだ。逆を言えば、実のところ今は他の男に抱かれたならばどんな具合だろうと気にすることもある。以蔵がいる手前決してそんな機会は訪れないだろうが、以蔵のいないどこかで再び誰かに喚ばれるという奇跡があればありうるかもしれない。

 そして、今潤滑剤を探しに出かけた以蔵の性技はなかなかのものだった。玄人だけを相手にしてきた割にはあながち間違っていないし、どうやら男性相手というのは向こうも耳学問らしかったが要点を押さえていて気持ちがいい。天才とはこんなことまでうまいのだ。仰向けに寝転がって足を開くなど、生前の仲間達が見たら卒倒するだろう。肌着も全部脱いで待っていると、ようやっと以蔵が戻ってきた。どうやら、前に使ったローションの残りを発見できたらしい。コンドームは切らしていたようだが、以蔵は生の方が好きなのでそれはそれで良いとは思った。以蔵は知らないが、いつだって先に起きて後始末をするのはなのだ。ローションを脇に置くと、以蔵はおもむろにはだけていた服を全て脱ぎ去ってベッドに乗った。

「お待っとうさん」
「おかえり」

意外なことに、戻ってきた以蔵が一番最初に仕掛けてきたのは口づけだった。口淫の後は嫌だったのではないか?忘れているのかと肩を押すと、ぎゅうと後頭部を押さえられる。嫌がられたくないという気持ちは酸素不足からポヤポヤと霧散してしまって、は舌を吸いあい舐め、食べる寸前までを楽しむことに耽溺した。上顎の皮が薄い部分をざらついた舌で舐められることが好きだと知ったのは以蔵が初めてで、もっとしてほしいと強請ったのも以蔵が初めてだ。先ほどのように事実を曝け出したら以蔵は喜びそうだが、こちらは小出しにしておいた方が良いだろう。本人もわからない偽りが、いつ綻んでしまうかようとして知れないのだ。ようやっと離されると、今度は首やら喉元やらを噛まれる。以蔵の歯は頑健なので、このガブガブという噛み跡がしっかり残ってしまうことが難点だ。明日からしばらくは大風呂には行けない。新しい服は喉元が隠れる仕様で良かったと心の底から思う。足先で以蔵のものをいたずらしていると、なだめるように愛撫が胸へと移動する。

 女じゃないから肉を寄せられても困ると不平を漏らしたのが一体どれほど前なのかは思い出せない。今では寄せられ揉まれても物足りなくて、早く乳首も弄ってくれないかと鼻を鳴らしてしまう。この辺りは以蔵も心得ていて、甘えるように乳首に吸い付いてくるのは双方大満足なのだ。ただ問題と言えば、近頃は服が擦れると妙な気分になることがあるくらいだろうか。言ったならば優しい以蔵のことだ、呆気なくやめてしまうに違いない。それは勿体ないなと弄られるがままにしているのはだらしのなさ故か?吸われるのも噛まれるのも、摘まれて摩られて抓られるのも大好きだから仕方がない。先端を爪でひっかかれると、の腹の奥がキュンキュンと切なくなる。

「おいさがしな奴ちや、我慢しゆうを知らん」
「腹が寂しいんだよ。お前が欲しくて泣いてるんだ、可愛くないかい?」
「べこのかあ」

あけすけな物言いをすれば、場数を踏んでいるはずの以蔵は簡単に頬を朱に染める。ローションボトルを取って渡すと、以蔵はようやく腹を決めたかのようにの片足を掴んだ。ここを以蔵が支度をするというのはもう随分久しぶりのことだ。今日は色々いつもとは異なる。再臨したくらいでこんな妙味を得られるのならば、もっと前に育っていればよかったとは苦笑した。

「ごめんください」
「いらっしゃいませ」

下品な冗談に笑っている間にぬるついた指先が体内に潜り込む。初めは異物感に戸惑いを覚えていたのが、ワクワク感に満ちたものになっていると教えてやりたい。この体勢では以蔵に何もできないというのが勿体なかった。太ももを噛まれた痛みに、は集中していなかったことがバレたかと目だけで謝る。2本くらいならば中をかき乱す指の動きは余裕で迎え入れられるのだ、よそ事は悪いとは思うが飽きてしまうこともありうる。もっと触って欲しいところなど知っているくせに、焦らす以蔵も悪い。腰を揺らして触って欲しい場所に当てる真似をすると、漸く以蔵が指を増やしてかき乱し始めた。今度は否応無しに前立腺やら何やらが心地よいと感じるところばかり攻め立ててくる。戦いのような熱さと性急さに、相手に求められているのだと強く感じては涎を垂らした。

「おまんが我慢できんやき、極めんように優しうしちょったが無駄じゃったのう」
「何回でも、ぁっ、したいから……いい、いいよぉ」
「こん、ばぶれもんがっ」
「ひあぁぁぁ」

わざと煽ってやったは良いものの、目にも留まらぬ速さで以蔵が中に突っ込んできたのは計算外だった。迎える心構えができていなかった分だけ聞き苦しい声があがって悲しくなる。以蔵に興ざめされたくはない。奥まで入り込んできた以蔵の背に縋ると、温かい手が宥めるように撫でてくれた。

「えい子、えい子。ちっくとこらえとうせ。今日は奥まで行くやき」
「奥?」
「おん」

既に十分入っているではないか。なんの話だと聖杯に与えられた知識を探るが、生活に必要な基礎知識に含まれないのか何も浮かんでこなかった。このままだって十分気持ちがいいのに、と快感よりも理性が上回っていく。疑問符を浮かべているをよそに、以蔵は楽しそうに、だが慎重に体の位置を調整していた。と、壁を叩いて脆い場所を探すように動いていた以蔵の亀頭が、グチュリと体内の何かに触れて全身に痺れが走った。まぶたの裏で花火が舞い飛んでいく。背筋がぞわぞわして電流が這いずり回るようだ。みっともないことを承知しながらも、はあまりの恐怖に以蔵の腕を叩いた。

「以蔵さ、やめ、やめよ?まずいって、ぐ、ぁあ、やだ、やだ!」
「わしを信じとうせ」

ぐぷりと以蔵が言うところの奥の奥、絶対に入ってはいけないと本能が告げる場所がこじ開けられて行く。腹が破けたらどうしよう。生殺与奪権を握られて焦る一方、じわじわと広がって行く快感には嫌だと嫌だと子供のように首を振った。

、愛しちゅう」

絆されてはいけないというのに、たった一つの台詞だけでは陥落してしまう。なあんだ、これが実で真じゃないか。頭の中が真っ白になり、はただ以蔵を求めた。全ての考え事をかなぐり捨てて一つになりたい。全部以蔵が初めてだ。スパイのくせに名前を残して死んで良かったと、今更のように感じ入る。それでも全て今の間だけの幸福だ、座に帰ったらば同じ関係になれるとは限らない。だからこそ何度でも上り詰めたいと思うのは自明の理なのだ。




 しばらく麻雀は厳禁、以蔵と共に周回に勤しむべしとの通達を受け、は静かな喜びを味わっている。もちろん以蔵だけではなく、麻雀仲間の燕青と荊軻も一緒だし、サポート兼お目付役の坂本龍馬もいる。これに立香の友人が助っ人として差し向けてくれたサーヴァントが入れ替わり立ち替わりやってくるというわけだ。

「ますたあ、どいてじゃ!どいてこん男とを並べゆう!」

だが、この賑やかさは以蔵にとっては居心地の悪いものでもあったらしい。出撃順番を立香が発表した途端、以蔵はびしりと燕青を指差して怒鳴り始めたのだ。

「ごめんねえ以蔵さん。スキルの相性が良いし、以蔵さんは以蔵さんで龍馬さんに強化してもらった方が力を発揮できるんだよね」
「戦場においては情に流されず冷静な判断をするなんて、さすがです、先輩!」
「ま、そういうわけだから許してよ旦那さん。あんたの代わりにたっぷり可愛がってあげるからさ」
「せんでえい!そん時は叩っ斬る」

そもそも自分をどうこうしようという意思は誰にもないのではないかという当たり前の考えが以蔵には浮かばないらしい。純情で一本気なところはも歓迎するが、どうにも取り繕いにくい。だって以蔵と肩を並べたかったのだ。

「以蔵さん以外はお話にならないから安心してくれよ。それとも俺が信用できない?」
「……ほがには言うとりゃあせん」
「うん。以蔵さんのかっこいいところ、見せてくれよな」
「任せい。わしは天才じゃき、よう見とれよ!」

ぱあっと開いた笑顔は大輪の向日葵のようだ。この向日葵は今のために咲いている。お竜が囃し立てるのを他所に、はさんざめく蝉の声を聞いた。

どうかこの胸に感じた輝きが、永遠に残りますようにと、祈らずにはいられなかった。


〆.

あとがき>>
 以蔵さんの命日の時に何か書きたいなあと思っていたのを忘れてしまっていました。なので遅ればせながらなお話です。あとは中華組に麻雀をして欲しかったというただそれだけの欲望が詰まっていました。このメンツに対しては相当に上手いイカサマでもしない限り勝ち抜けないと思うので、おそらくは最後の最後で勝ちを譲ってもらったのでしょう。多分優しい人々だからね!以蔵さんにはそのあたりの人間関係をごちゃごちゃと悩もうにも悩めなくて悶々として欲しい気がします。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました!