危うげな足元は何時だってぽっかりと口を開けた暗闇、残されたのはここで振り子の様に揺れるだけ
サーカス
近頃白河通りで男女一組の無気力症候群患者が見つかるそうだ。そんな話をが耳にしたのはまだ残る梅雨がさあさあと地面を穿つ日のことだった。ポートアイランド駅の自販機の横で力なく雨に濡れる無気力症候群の少女はまるで野良猫の様で、は同情からというわけではないが差していた傘を彼女の上に置いてやった。何気なく聞こえた男女の会話はまだ続いていて、はそっと耳を欹てた。
「……でさ、最近空いてるらしいぜ」
「へぇ。遠まわしのお誘いのつもりだったら断るわよ」
「ち、違うよ!」
「どうだか」
それ以降はよくある痴話喧嘩だったので、はさっさと階段を上がると濡れたままモノレールに乗り込んだ。車内でいやなものを見るような目で見られたのは少しも気にならなかった。自販機の横で濡れていた彼女がもう濡れなければそれでいい。ノイズの様な胸の奥底の囀りや、このところ続くシャドウの囁きがひっきりなしに耳鳴りしていたがそれも気にならなかった。モノレールを降り、少しも歩調を速めずに街を歩くを小走りに動く人々が矢張り奇妙なものを見るような目つきで見ていた。
「ただいま」
「あ、お帰りなさいさん。って、ちょっと、ずぶ濡れじゃないですか!」
寮の扉を開けてぱっと此方に顔を上げたのは岳羽だった。の濡れ鼠の体に気付くと、直ぐに風呂に入るから、という言葉も聞かずに奥へ引っ込んでいってしまう。戻ってきた時には真新しいバスタオルが握られており、目を白黒させるの頭の上からばさりと被せた。すっかりされるがままになっているを山岸と伊織が目を合わせておかしそうに笑っているのが視界の端に映る。本棚の方を向いているので解らないが、肩が震えていることから察するに桐条も笑っているらしい。
「もう、風邪引くと大変なんですよ。何処から濡れたままで来たんですか?」
「ポートアイランド駅くらいから、だな」
正直に答えると、驚いたように伊織が笑いを止めて此方に向き直った。
「随分長い間じゃないスか!なんだ、電話してくれれば迎えに行ったのに」
「すぐ止むかと思ってさ。ついてなかったよ」
嘘だった。だが大した嘘でもなく、伊織らはお定まりの心配を一通りすると次は必ず連絡するように、とまるで子供のように約束をさせた。寧ろは変わり者扱いを受けるのには慣れている筈の自分が何故こんな些細な嘘をつくのかが解らなかった。傘を差した行為を知られたくなかったから?雨に濡れることを厭わないでいたことを知られたくはなかったから?どちらも知られても大したことではない様に思われた。更に考えを進めようとが風呂に入ることを忘れかけた頃、再び寮の扉が開き、先程よりも酷い雨風の音が少しばかり耳に届いた。
「ただいま。随分雨がひどくなってるぞ」
「明彦か。大丈夫だったのか?」
「ああ。なんだ、やっぱりあれはさんのことだったのか」
見覚えのある傘を畳むと、ほんの少しばかり濡れたらしい真田はそれをずいとに差し出した。紺地に朱色の細かいドットが散らばった代物は紛れも無く少女に差しかけたものである。は考え事を忘れてそれを受け取ると、何故と言う様に真田を見た。
「ポートアイランド駅を歩いていたら、見知らぬ女性に使いがてら返して欲しいと頼まれたんです。持ち主が解らないから困ると言ったんですが、貴方と一緒に居るところを見たことがある、こういう人だと説明されて」
「それで、彼女は?」
「家に帰ると言っていました。近くに住んでるから、傘は要らないそうです。……知り合いなんですか?」
不審気に尋ねる真田に、ははっとした様に現実に還った。家に帰るくらいならば、あの無気力症候群の少女は多少回復したということなのだろう。そのことに密かに安堵しつつ、はいいやと首を横に振った。
「別に。そうか、家に帰ったのか。良かったな」
「え?じゃあまさかさん、そのヒトに傘渡しちゃったから濡れて帰ってきたんスか?」
矢張り伊織は何処か鋭い。は頷くと、鼻がむずむずしてくるのを感じた。
「そんなところだ……っくしょい!」
「そうだ、ずぶ濡れなんじゃないですか!さん、もう良いですからお風呂に入ってきちゃってください。真田先輩もですよ」
「有難う山岸君。それじゃ、お言葉に甘えるとしますか」
幸いにして寮監の部屋は風呂付だ。シャワールームに一々行かなくとも良いことは利点だな、と退散しながらはちらりと真田を見た。が、水も滴る少年は桐条のタオル攻撃にあっておりその顔を見ることは無かった。
最近白河通りで男女一組の無気力症候群患者が見つかるらしい。その話を真田が耳にしたのは七月に入ってまもなくのことだった。予想されている大型シャドウの出現日も近く、恐らくはそれに関連しての出来事なのだろう。折りよく今月は七夕の日が満月であることもあり、自然と真田は盛り上がっていた。伊織達はそんなことよりもその後の試験の方が恐ろしいのか、何かしら試験の話をしているようである。
一方、そうしたことから既に解き放たれているはどうしているのか、というと近頃頻繁に出かけているようであった。それも夜遅くのことであり、タルタロスに顔を出さないこともしばしばとなっている。事情については誰も問いはしないものの、余り良い話では無いように思われた。だからなのだろう。学校の帰りにポートアイランド駅でちらりと見かけたを真田は無言で追いかけていた。
の足は迷いが無く、あちらの裏通り、こちらの袋小路と複雑な小道をすいすいと泳いで行っていた。正直なところ、真田は最早自力で駅に戻ること等不可能だったが、それはそれ、の尻尾を捕まえ次第一緒に帰れば良いのだと何処か楽観的に物事を捉えていた。単に好奇心が勝ってそう自分に言い聞かせていただけに過ぎないのかもしれない。好奇心のままに赴いたことを真田が後悔したのは、奇しくもが勝手知ったる様子でいかがわしい雰囲気のする建物が居並ぶ通りに出た瞬間だった。
「……ここは!そうか、白河通りは確かそういうものだったな」
男女のことに晩生であるだとか、興味関心がないなどと言われる真田ではあるものの、流石に噂でちらほらと白河通りが何の通りであるかについては既に耳にして居た。実際、薄暗いこの通りを歩くのは男女の連ればかりである。自然頬が紅潮するのを感じたが、が一人で平気でその内の一つに入ってゆくのを見て真田は慌ててそれを追いかけた。
通り同様に薄暗い建物の入り口に入る瞬間は緊張と逡巡があったものの、入ってしまえば実にあっさりとこの異世界は真田を迎え入れた。単純な話、人気が無かったのである。確かにこうした場所が賑やかであっても仕方が無いのだろう。は、と見ればフロントらしいカーテンの向こうに顔を突っ込んで何やら話している最中だった。場所に合わせて顰められた声は切れ切れにしか聞こえず、真田は客が後ろから入ってくるのではないかと気が気ではない思いでそれを拾っていた。
「そっか……だったら…………なのか?……わかった……」
だがの掠れた声に対するフロントの人間の声は更に聞こえず、残念ながら一言も聞くことは出来なかった。何れにせよの話している事柄ですら聞こえないも同然なのだ。ならばさっさと踵を返して帰ったほうが良いというものなのだが、真田の足はまるで根でも生えたかのように動かずに居た。
「……だから……減らして、そう……多分八日から…………頼む……」
それから暫くぼそぼそと言葉を交わすと、は満足したようにカーテンから顔を出し、フロント脇の自販機の様な機械から何か取って建物の更に奥へと入り込んでしまった。全てが手馴れた所作に真田はショックを感じていたものの、こうなっては仕方が無く、慌てて建物の入り口へと引き返した。
は何をしていたのだろう。会話の内容で唯一明瞭だったのは多分八日から、というフレーズだけだった。残念ながら真田の脳裏に適合するものは見当たらなかった。人目を憚る様にして歩いたものだから、それから先何処をどうやって帰ったものかは覚えていない。ただその日の夜もは帰って来なかったことだけは確かだった。
「さんは……居ない、と。ここのところ続いてますね」
その晩中嶋が何時ものようにパーティメンバーを決めている最中、不意に顔を上げてぼそりと呟いた。今日の一件があっただけに、真田はまるで自分が指摘されたかのような錯覚を覚えて背筋がぞくりと震えるような気がした。直ぐ横に居た桐条が話を受けている。
「ああ。何か用事があるらしいんだが、風邪を引いているという話もあるし、無理には勧めなかったんだ。そうだ明彦、彼について何か知っているか?」
「俺が?」
急に話を振られ、真田は今日の行動を見抜かれてしまった様な思いでぎくりと振り向いた。勿論知っている筈などない_____________自分と以外は。否、すらも自分に知られているとは思っても居ないだろう。暗い喜びが胸の内に沸き起こるのを感じながら、真田は努めて平静に見えるように首を振った。
「知らないな。俺が知ってる筈も無いだろう、美鶴」
「そうか。いや、さんと一番親しいのはお前だから、何か知っているんじゃないかと思っただけだ。妙なことを聞いてすまないな」
「いや、俺も同じ立場だったらそうしたろうさ。気にすることじゃない」
長年の付き合いから、ひょっとすると見破られるのではないだろうかと思っていただけに真田は愛想良く返した。と、剣の具合を見ていた伊織が顔を上げると笑いの混じった声を上げた。
「あ、俺何となく知ってるぜ。サンが何処行ってるか」
「本当?順平、ガセじゃないでしょうね」
疑る様に岳羽が言えば、火に油を注ぐというもので俄然伊織は力を入れることにしたらしかった。何を知っているというのだろう。自分と同じものを?だとすれば___________別段自分の汚名でも何でも無いにも関わらず、真田は止めろと叫びたくなる自分を必死で押さえてじっと話を聞いた。
「俺様を舐めるなって。昨日の夜さ、俺買い物行ったろ?その時見かけたんだよ。あれは絶対にポートアイランド駅外れの麻雀屋に行ってたね」
「麻雀屋って、あのちょっと怖い人達が居るところだよね?しかも夜になんて……さんだから大丈夫だとは思うけど、ちょっと心配だね」
女性らしい山岸の発言に、真田は見当違いのところに落ち着いたことに心から安堵した。今日も途中までは確かにそうだったのだ。はそこから古巣に戻るのでは無しに複雑な通りを選んであの薄暗い通りへと抜け出ていたのである。以前に伊織はあの辺り一体を警戒しているような物言いをしていたから、恐らくは追いかけるなどしなかったのだろう。真田はほっと胸を撫で下ろすと同時に、伊織の好奇心が自分ほど強くなかったことを心の底から感謝した。
秘密はまだ秘密のままなのだ。自分とて然程知っている訳でもいないにも関わらず、真田はひどく満ち足りた心地で口の端を上げると吹き抜けの天井を見上げた。欠けた月が危うげに空に釣り下がっていた。
秘密は秘密のままで迎えた七月七日、達は予定通りに大型シャドウの出現を捉え、白河通り沿いのアミューズメントホテルの一つ、シャン・ド・フルールへと向かっていた。勝手知ったる通りを少年少女に混じって闊歩しながら、は自分という人間に染み付いた饐えた臭いの様なものに顔を顰めた。逆立ちしたところで直ぐ横を歩く若人たちのような真っ当な人間には戻れないだろう。既に自分はどっぷりと奈辺に両足を突っ込んでしまっているのだ。時折、首筋の産毛がちりちりと逆立つような感覚を覚えては後ろを振り返った。だがそこには何も無く、押し黙った棺桶の群れとその合間を不気味に蠢く闇があるだけだった。
頭上を見上げれば緑がかった月がその豊かな姿を曝していた。時刻は影時間、確りと針を止めた時計がそのことを示している。は噂を聞いたあの日からというもの、慣れ親しんだこの退廃的な空間に足繁く通っていた。別段連れが居る訳でもなく、先々で見つけるわけでもない。一人でふらりと立ち入り、フロントで話を聞き、件の一室に泊まるを繰り返しているのみだ。傍から見れば酔狂としか言いようの無いこの行為はだがしかし、明確に一本の線で結ばれていた。
「ここです。皆さん、準備は宜しいですか?」
誰にも告げずに居た行為ではあったのだが、山岸が示したアミューズメントホテルには自分の推測が図らずしも当たっていたことを確信した。
「さん、行きましょっか」
「ん、ああ」
すっと影のように自然に横に入り込んだ中嶋に声をかけられ、はびくりと肩を震わせた。どういうわけだかこの大人びた少年に近付くと震えのような物がまま走るのである。今日は初めて大型シャドウに向き合うことになる自分と真田に中嶋、そして自分から行くことを宣言した岳羽の四人が突撃することとなっていた。選ばれる際に幾月がいくらか余計な物言いをしていたことは引っかかりはしたものの、選別基準は至って解りやすいものである。アミューズメントホテルはラブホテルでは無い、等と大人の嘘で包もうとした幾月を思い出しては薄く笑った。
「単なるアミューズメントホテルだよ。なあ、」
「そうだな」
確かにアミューズメントホテルではある。だがその用途を問われればは苦笑するしかないだろうと思っていた。世の中は綺麗なものばかりではない。あと数年も経てばこの少年少女達とて現実を知るだろう。それが少しばかり遅いか早いかを気にするのは矢張り年を取ったということなのだろうか。不服気な伊織を尻目には自信たっぷりに頷いてみせると昨晩までの自分の行いを全て頭の隅から消し去っておいた。
そして、今である。通路のあちこちで邪魔をするシャドウを蹴散らし部屋を検分しながら、は岳羽が居心地悪そうにしているのをそっと横目で見ていた。反対に淡々と作業をこなしている風の真田と中嶋は対照的で、伊織が見たならば嘆くほどの興味のなさである。それに紛れてもそ知らぬ体で作業をして居たのだが、不意に横に立った岳羽が問うてきた。
「……さんも、こういうところに出入りするんですか?」
「俺が?」
何故だか自分の声に先を歩いていた真田が反応するようにびくりと蠢いた。が、気のせいであったのか次の瞬間には普通の足取りに戻っている。疲れているのだろうかとは軽く自分の目の付け根を揉むと、右肩を廻して答えを少し考えた。
「君はどっちだと思う?」
「え。それは、その……質問に質問で返すなんてずるいじゃないですか」
抗議に対しては意地悪そうに微笑むに留めておいた。正直なところ答えてしまっても良いのだが、それでいらぬ評価が増えるのは面倒くさかった。ならば質問に対して質問に答えるのが筋だろう。答えたくないものを答えないくらい、当然の権利だった。謂わば最強の盾といったところだろうか。岳羽がどう反応するのだろう、とが意地悪く見守っていると、不意に前方の中嶋が振り返って大きな扉を示した。
「あそこみたいですよ」
「よっし、ちゃっちゃと終わらせて帰るわよ!」
途端岳羽の表情がほっとした様に緩む。少々苛めすぎたろうか。苦笑するとは今度ケーキでも買ってやろうかと考えてトンファーを構えた。物々しい空気に身も心も震える思いだった。
頭に霞がかかったようではっきりとしない。おどろおどろしい紫や緑色に塗り潰された室内装飾を見上げては頭を振った。確かに自分は何かをやり遂げて達成感に酔いしれていた筈にも拘らず、何か遣り残しているという焦燥感と不安感とに満ち満ちている。自分の体が横たえられている場所が動く気配に上体を起こせば、自分と並んで秀麗な顔立ちをした少年が寝転んでいた。真田だった。
何故彼がここに、それも自分の世界とも言うべき卑俗の中にあるのだろうかという疑問はの脳裏に浮かぶことは無かった。そもそも何故自分がここに居るのかすらも思い浮かばないのだ。何か大切なことを忘れているのだという感覚だけはあったが、それはただ不安を呼び覚ますだけである。そんなを嘲笑うかのように何時ぞやからか聞こえ続ける声が耳元で湿った声を漏らした。
『何を迷う。なべて”今”だけが真実というもの。世は一片の夢の欠片』
「……生憎俺は小心者でね。諦めちゃ居るけど”今”だけだと思ったことは無いよ」
真田が眠っていると確信していることで、矢鱈とはっきりした物言いが出来た。普段ならば自分と全く同じ声のそれに混乱して声すら発せられないでいたものである。こうして応答して初めては自分が思っていたほどシャドウの声が自分のものに似ていないことに気付いた。シャドウ。そうだ、自分はここにシャドウのことで来たのだった。湿った声は温度も伴っていて、はひょっとすると自分の背後にぴたりとシャドウが張り付いているのではないかと思ったほどである。
『汝、欲するまま、束縛から解き放たれることを望む者。我が鏡、我が仮面』
「望んでない」
解き放たれればそれは失墜と同じ意味を持つ。むざむざ泥沼に足を突っ込む勇気も無謀さもは自分が疾うに失っていることを重々承知していた。
『汝、享楽せよ』
「え?」
不意に横に寝転んでいた真田が起き上がった、と思ったと同時に思い切り押し倒され、は思わず目を剥いた。圧し掛かる真田の力は異様に強く、薄暗い緑の月明かりの中でも真田の目が異様な光方をしていることからもシャドウの術中にあることが伺えた。確かに、シャドウは自分が何を望んでいるのか知っているのだ。は引きつった笑顔を浮かべると、近付く真田の顔を避けた。逃げるの耳朶に真田の口が、息が、声がかかって頭が混乱する。
『汝、享楽せよ』
「嫌だ」
こんなところで堕ちる訳にはいかない。否、自分一人が堕ちるのならばともかく、彼を貶める訳にはいかなかった。真田の手が緩く動き、シャツのボタンを外しにかかる。途端、は悲鳴の様な声を上げるともう一人の自分を呼んだ。
「________ペルセポネー」
救って。それが自分をなのか真田をなのか、は最後まで解らなかった。
「……そっちはどうなの。何かありました?」
「な、何もあるわけないだろう!」
一転して中嶋達と合流し、岳羽の問いに真田が奇妙なほどに頑なな答えを返している。は中嶋をちらりと見ると、あちらはあちらで何かあったのだなと察した。中嶋の頬がどうにも紅葉の形に赤くなっている。
一方それは向こうにも伝わったらしく、真田の体のあちこちに残された氷の欠片を中嶋が哀れむように観察していた。冷たく光るそれは勿論、が自身のペルソナで思い切り打ち込んでやったものだった。それが効いたのかシャドウの諦めがついたのか、無事に術が解けた後には酷く気まずい思いだけが互いの間を往来していたのをは覚えている。多分この戦いが終わってもそれは変らないのだろう。だが堕ちはしなかったのだ。最悪の事態だけは避けることが出来たことに安堵すると、はひそりと呟いた。
「汝、享楽せよ、か」
確かにあれは自分の鏡なのかもしれない。声が聞こえたのか、ちらと振り返った真田に口の端を上げて見せるとはそっとシャツのボタンを掛けた。
〆.
後書き>>
漸く七夕デスマッチです。遅くてすみませ……!だんだんと二人の距離感を詰めていきたいなーと思いつつ書きました。この後は怒涛の順平の質問責めが待ってる予定です。(笑)
最後まで読んでくださり、有難う御座いました!