こんにちは。初めてのご利用ですね。身分証明書をどうぞ。ありがとうございます。お荷物を全て預けてください。ええ、もちろん。貴重品も身分証明書も全て預けていただきます。本を読むのに必要なものは貴方だけですから。代わりにこちらをどうぞ。
栞ですよ!ご存知ありませんか?ああ、ご存知。それは良かった。自分がどこにいるのか解るのは栞だけですからね。無くさないようにお気をつけください。お帰りの際にはお荷物と引き換えとなります。
当館は古今東西、ありとあらゆる本を取り揃えております。それはもう、アレクサンドリア図書館を目指して作り上げた図書の王国ですから、ないということは一つもございません。レファレンス?そんな無粋なものはこの旅路にふさわしくありません。代わりに当館には各方面のエキスパートが貴方の案内人を勤めます。彼らは自分の領分であれば全て承知しております。きっと貴方に素敵な出会いを約束してくれることでしょう。
さあ、心ゆくまで行ってらっしゃいませ。……貴方の主人公はいつだって貴方です。くれぐれもお忘れなきよう。
ああ!早く扉を閉めてくださいな。花粉が外に出たらことですよ。この本は皆ここで過ごすことが決まりですから、他所に持って行っては困ります。さあ、お掛けください。どの本も綺麗でしょう。私が毎日世話をしていますから、ほら、触ってみればこんなにも暖かい。「スモモの夏」は文字通り夏休みが詰まっていますから、やはり暑くなくてはね。開けばほら、スモモの香りがするでしょう?
果物が好きならこちらはどうかしら。あらあら、顔がオレンジジュース塗れね!はい、タオルをどうぞ。「時計仕掛けのオレンジ」はいつも活きがいいものだから……ええ、ほんの少しばかり行儀が悪いの。夏はエネルギーが溢れる頃でもあるから、元気に越したことはないのだけれど。あとでよく言い聞かせておくわね。
ここは春と夏の本ばかりが詰められているの。春の本はお見せしていなかったわねーーええ、ここは閉架式だから、本を選ぶ権利は私にあるのよ。ごめんなさいねーーこちらをどうぞ。花びらが潮の香りに乗ってこぼれ落ちて綺麗ね……ええ、これは少し寂しい本よ。春は馬車に乗って来るって詩的な表現だわ。貴方の春はどこから来るのかしら?内緒にしてくれても構わないわ。花園は秘密である方が素敵ということもあるものね。
次はぜひ姉のところにも行って頂戴。秋と冬の本は姉に渡しているの。そうすれば貴方は一年を巡っていくことができるわ。秋と冬が姉なのは順番が逆じゃないかって?ふふ、教えてあげるわ。私の春は雪が溶けてからやって来るの。この暖かさは姉さんがいるからこそ生まれるのよ。素敵でしょう?
お客さんが来たの!そう、貴方達を読みに来たんですよ。そんなにふわふわしていたら、読めるものも読んでもらえませんからね。大人しくしてください。すみません、いきなり風が顔に当たれば驚きますね。それが魂だって教えたらもっと驚くんじゃありませんか?ええ、ええ。ここにいるのはいつだって軽いものですからどうにもこうにも自由で困りますよ。
魂の重さをご存知ですか?この本を持っていただければきっと解りますよ。羽じゃないかって?これはマアトですよ。触っていただければきっと解ります。必死に何もかもから逃れようとーー自由を得ようとした魂の物語がね。この本は計測コーナーの担当者と揉めて手に入れたものですから大事に扱ってください。自由を語るのにこれほど解りやすいものはありませんよ。
魂の本を扱っているんじゃありません。オカルトは専門外ですね、スピリチュアルも別のコーナーで扱っています。多少は隣のコーナーで扱ってるかもしれません。ほら、夏と恐怖譚はいい組み合わせですから。ここが扱うのは自由、謳歌された自由ですよ。何をするのも自由、だからこんなにも暴力的で活きがいい。こちらの本は開けば恐ろしい程に夜と霧が広がって震える。自由とは与えられたものでも何でもなくて、獲得するものだってことを強く思わせますよ。
お客さんは戦いが嫌いですか。うん、見るからに弱そうですもんね。争ったら十中八九負けそうです。それでも全部自分で選んで責任を持たないといけないなんて、恐ろしいじゃありません?不安を感じたって仕方がありませんよ。この本を読めば、きっと貴方もここにいる魂達のように安らげること請け合いです。「自由からの逃走」は、このコーナーにこそ相応しい本です。
ええ、彼らはこのコーナーを選んでいるんです。このコーナーの外に出られないことは安全な自由なんですよ。まやかしじゃありません。だってこんなにも幸せじゃありませんか。選ぶのはーー自由なんですよ。
しーっ、お静かに。そうっと扉を閉めて。誰にも見られませんでした?宜しい。ではこちらにどうぞ。どうか声は囁くよりも掠れるほどに小さく抑えてくださいね。秘密の部屋なんです。秘密なのに扉が堂々としていた?本当に?お客様にだけ見えたんじゃありませんかねーーほら、蛇の言葉を話せる子供のように。お客さんも秘密を持っているでしょう。春の香りがしますから、あのコーナーで秘密に気づいたんですね。ああ、話さなくていいですよ。秘密は秘密のままでこそ美しい。違いませんか?
秘密って、なんでこうも人を惹きつけるんでしょうね。鍵があればどこかに当てはめたくもなるし、それがいけないものだと知りながらもつい暴いてしまう。危険なものです。この本をゆっくり開いてみてください。笑い声とーー薔薇の香りがしませんか?「薔薇の名前」は一体どんな名前でしょうね。先ほどお話ししたことと矛盾するようですが、秘密は謎であり、謎は解かれるからこそ鮮やかで綺麗なものです。一度暴いてしまえば色褪せてしまうことが難点ですが。誘惑には逆らえませんものね。
だからここには秘密を暴く専門家たちもいるんです。行動的な方が好みであれば、古今東西の作家がこぞって書きたがる鳥打ち帽子の紳士がいますし、占い師のように座りながら当てて欲しければベルギー人の方もいます。会話が面白い方がお好みですか?ならばエラリー・クイーンを。親子の会話というものもなかなか乙なものですよ。
ただ、秘密を知ったら誰にも話さないように気をつけてくださいね。ご存知でしょう?秘密を知った人間がどうなるのかをーーどうぞお静かに。囁く声にはただ耳を傾けて、自分の胸の中に預けていれば、秘密はずっと秘密のままです。私の顔がなんです……誰かに似ている気がする、ですか。内緒にしていてください。これは二人の秘密なんです。
その本を捕まえて!本だよ、本!他の何がここにあるというんだい。ここは図書館であって動物園なんかじゃあないんだよ。初めてならば仕方がないか。表のプレートは見たかい?そう。ここは変身する物語のコーナーだからね。この蛙は王子様であり物語でもあるっていうわけだ。信じてないなら、開いてみるといい。気持ち悪がらないで。無理に蛙の口を開くんじゃない、指を突っ込まないで!本を開くつもりで触るのさ。ほら、開いた。今度逃げ出したら壁に投げつけないといけなさそうだなあ。面倒な本だよ。
ここの本はどれも一筋縄ではいかなくてね。自分が何かに変われるっていうのは、逃げられない欲みたいなものらしい。そこの熊も王子様だし、遊んでるのは小人じゃなくてニルスさ。いたずらっ子でね、本当は君くらいの背丈もあるんだけれども、ちょこまかと……書架に戻ってくれ!頼むよ。え?自分が他の何かになれるならなってみたい、か。勿論読んでみれば体験することはできるけれども、あまりお勧めはしないよ。さ、本を持って。この本は文字通り「変身」なんだ。毎日同じことを繰り返すことが嫌なら、気持ちは理解できるかもしれない。
文句を言わないでおくれよ。変身したいって言ったのは貴方だし、本を読んだのは貴方なんだから。と、言っても何を言っているのかさっぱりわからないなあ。虫だものね。前の姿よりも気に入ったりはーーしていない。なるほど。雪だるまや飴よりはましだと思ってくださいよ。先日そのまま溶けてしまった人がいて、あ、これは企業秘密ですよ。食べたりなんかしません。ええ。最後まで読んでいきさえすれば大丈夫。
もっと良い変身があるんじゃないか、と言われても困ったな。この本の主人公はどれも変身するが、貴方じゃないからね。言うなれば貴方はーー貴方でしかない。そういうこと。残念がらずにこの本をどうぞ。たとえ老人になっても誰かが自分を探してくれるって、中々素敵でしょう。さあ自信を持って。束の間の別人気分をぜひ、楽しんでおくれ。
君たちはあっち、こっちの豚と混じっちゃダメだ。良いかい、同じ本同士でまとまるのは構わないけれども、勝手に増やすことだけはやめてくれ。焼却処理をするのはこちら側なんだぞ?ーー物騒なことを聞いた、という顔をしていますね。彼らは本ですから、ご安心を。良心は痛むに変わりはありませんが、少しはマシな気分でしょう。隣と違って、私が担当している本たちは本当に動物なんです……つまり、自発的に増えようとするんですよ。本のままにしておけば良いんでしょうが、たまにはやはり息抜きをさせなければいけませんし、何より読んでいただかなくては本ではありませんからね。
豚ですか?こちらの顔つきが優しい豚は三兄弟、あちらの豚は用心してくださいよ、あれで農場一つを潰した豚です。読んでみれば自分が家畜になる将来が見えるようで恐ろしい気分が味わえますね。足元に気をつけて、ウサギたちの巣穴に足を入れたら転ぶかもしれませんよ。ええ、父親を殺されてもいたずらがやめられないウサギの方です。栞を取られないように!
会話する動物でおすすめなのはこちらの彼。ルナールはずる賢さでは折り紙付きです。狐はぶどうを見上げたり死んだり何かと災難ですが、こちらは期待する価値がありますよ。パリッとした見た目に妙に耳に心地よい語り口、最後は国までもーーここから先はどうぞ読み進んでください。長靴をはいた猫ばかりが栄達の道をたどるわけではないとわかるでしょう。ああ、君、君のことをけなしているわけじゃないさ。猫は猫で素晴らしい。確かに百と一回生きるほどだものね。
どの動物も人のようだと?いえいえ、動物は動物です。ただ人が見たい動物だけがいるというだけですから、もしかしたら貴方や私に似ているのかもしれませんね。鏡をご覧になりますか?冗談ですよ。まだロバの耳は生えていません。本当に。ええ、本当ですとも。ご心配なら、少し猿と遊びませんか?猿は魔法使いなんです。きっと、貴方を素敵な場所へと連れて行ってくれますよ。さあ手を繋いで。良い旅を!
やあやあ、まずは席について。諸君、杯を重ねよう!三に三十倍の杯を重ねて!好き嫌いはあるかい?ないに越したことはないね。ここにあるのは全て本物のーー本当に本物の本だよ。なくならないし、お腹を壊すこともないから読むといい。食べればいいのさ!椅子は見ての通りビスケットだし、テーブルはビスコッティでできている。ここはいつでもお茶会であり宴であり何より図書館だ。本当だとも!そこに座っているソクラテスに聞けば良い。ああ、甘いものからよりはご飯が先だろうかね。
チシャはどれも新鮮で青、これが畑に生えていると、他人のものだとわかっていても盗み食いをしたくなる。肉料理の方が一層魅力的かもしれないな。これは世にも珍しいアルミスタイン羊の肉だよ。十年テーブルについている常連すらも中々食べられない、さるレストランの特別料理だ。濃厚な味付けがお好みならば、隣のきじ料理も良い。あそこにいる、細い男が作ったものでねーー細いからと言って、作る料理がまずいとは限らないさ。彼はこれから太っていく予定なんでね。
食べてから作るものだから、いつまでもテーブルの上からはなくならないし、お腹がいっぱいになることもない。最高の贅沢だろう!マーマレードの酒をどうぞ。一際強く酔えることは保証できるよ。震えるほどに酔ったなら、酔い覚ましに隣のウイスキーも飲むと良い。一杯注文するごとに、荒唐無稽な夢を見ること間違いなしだ。中華は好きかい?そこにいる女性が手ずから食べさせてくれるよ。指もそう、そのまま勢いよく噛んで!はは、ただの白菜さ。何を食べたと思ったんだい?
もし君が食べられたいんだったら、あそこの扉をくぐると良い。大丈夫、この部屋では何もなくならないし、食べてから全部作るんだ。最後まで読めばきっとそれがわかる。指示書き通りに進むんだ、そうすれば迷うことなどないよ。
あなたはどのコートが好き?毛皮のかなあ、それともこっちのやつ?すっごく手触りが気持ちいいんだ。カシミヤっていうらしいよ。じゃあこれを着て。行こう!いつまでもここにはいられないもの。コートの向こう側に行かなくちゃ!寒くてもそのコートがあれば大丈夫、僕は知ってるんだ、ようくね。
いつきてもここは真っ白だなあ!この橇の跡はね、もちろん魔女が通った証拠だよ。クリームが食べたかったら残念だけど、もう行っちゃったみたいだ。あ、気になったら追いかけてもいいんだよ。本は読まれるためのもの、冒険しなくちゃね。いいの?それなら次だ!寒いからねえ、少し落ち着く方がいいよね。ほら、台所がある!本のちょっとだけお手伝いしたら、ここにあるご馳走を食べても良いんだよ。お手伝いができない子はああやって決められた夜を巡らないといけないからね。そうそう、お皿は慎重に扱わないと。ありがとう、僕は高いところに手が届かないから、食器棚に置くのはいつもできないんだ。あなたが来てくれて良かった!
お手伝いした後のお茶は美味しいねえ。さくらんぼのケーキもすごく良いんだ。もし良かったら、ここでゆっくりしない?だめかあ。壁にあるもの、見える?あれは全部蝶々の標本なんだよ。僕の友達がとったんだ。あれをどうするのか、どうしたいのかもお話しできるけど、後で読もう。ごちそうさま、そろそろあったかいところに行かなきゃ。僕、あったかいところもよく知ってるんだ。
双眼鏡を貸してあげる。これでどんなところもよく見えるんだぞ!ほら、青と黄色のシマシマの……そうだよ!あれはドラゴン。一緒にいる男の子はエルマーだ。今日もどうぶつ島を散歩してるみたいだね。ピーナッツバターとゼリーのサンドイッチを食べてるんだよ。美味しそうだなあ!え、それよりもあっちの街に行きたいの?もちろん構わないさ。でも、はぐれないようにしなきゃね。この町はほらーーすごく霧が出てて、前がよく見えないんだ。この森を抜けたら、めちゃくちゃ通りっていう場所があってね、綺麗な町に出るんだよ。ここでも、やっぱりお仕事をしなきゃいけないんだ。怖いおばあちゃんがいるんだよ!さっきの台所のネズミおばさんよりずっと怖いんだから。魔法使いはふしぎだよね。僕のコーナーは魔法をテーマにしていないんだけど、やっぱり魅力的だな。あ、でもここの本はどれも素敵なんだから!じっくり読んでよね。
お手伝いが嫌なら、こっちの庭を横切ろう。池の中に入り込まないようにね。庭師の人が静かに暮らしてるんだ。綺麗なお花でしょう?これで裏庭なんだから、表はどうなっているんだろうね。あなたはお花が好き?僕も好きだよ、だからこのお花をあげる。世界の時が全部止まっても、あなたは、あなただけはずっと生きていられるんだ。だからもっと冒険をしよう。冒険は二人の方が、一人でいるよりずっと良いもの!
お入りなさい。さあ、扉をあけて。一緒に行きましょう。これまで随分とあちこちを歩いてきたようね。そんなにたくさん?疲れて当然だわ。始まりについては妹から聞いていたけれども、貴方の旅はまだ途中なのね。大丈夫よ、貴方ならこの旅を、貴方が望む形で終わらせられるでしょう。扉の向こうは十一月ーー迷うことがあっても、十一月なら前に進むの。本当よ?この本を開いて。妹のところほどには暖かくないけれども、読めばきっと貴方は暖かさを感じる。秋になると、人にはちょっとした毛布があると楽だものね。
こちらの本は?あら、干し柿がこぼれちゃったわね。戻しておいて。延々これを食べて、ちっとも本当のところを話してくれない方がいるのよ。トチメンボーってなんのことかしら?一緒にいるおひげの先生も、何が何だかさっぱりだし、干し柿はどんどんなくなるしで迷惑そうね。煙に巻かれるようなこともあるけれど、変に嫌な気持ちにはならないのだから、秋の本は不思議ね。ええ、妹から聞いているでしょうけれども、私はここで秋と冬の本を取り扱っているの。だから、こうして夕暮れの暖かさを知っているんだわ。
一枚しか葉っぱがない木が珍しいの?ええ、ここの木はみんな紅葉してーーすぐに落ちてしまう。それでもあの木だけはずっと一枚を残しているのよ。秋はね、本当はとても力強い。ただ、それは誰かが見つけなければわからない、静かなものなのでしょうね。寒くなってきたわ、あそこの焚き火に座りましょう。十二月さん、少し席を譲っていただける?ありがとう。そうよ、私たちは今一ヶ月を追い越したの。ここは十二月のおじいさんが取り持っているから、冬が始まった。こうしてみると、冷たくて厳しいものに見えるかもしれないけれど、ゲルダの手を握ってみて。冷たいからこそ、暖かさが恋しい、暖かな心の輝きを一層強く感じるのだと貴方に知ってもらえたら嬉しいわ。
あそこに見えるトンネルを超えていくと、とても綺麗な雪国があるの。はっとするほどに明るいものだから、春が来たのかと思うほどよ。さあ、貴方の春を探しに行きましょう。貴方の春を抱えた冬はどこかしら。疲れた時には、どうかこの焚き火を思い出して。貴方はどこへでもいける。ーー私はいつでもここで待っている。
乗り込んだぞ!面舵いっぱい、目指すはあの島だ!やあやあ、君は宝探しは好きかい?冒険は?ああ、ここに来るまでも十分こなしてきたという顔だな。頼もしい、そうでないとこいつは乗り越えられない。もちろん、シンドバッド船長による映えある第1回の冒険航海さ。栞に便名が出ているだろう、君はもう参加しているんだ。ご覧よ、陸の遠いこと!他の誰にも負けない商人になるには遥か遥かに海の向こうへ行かなけりゃならん。わくわくするだろう?この先に何があるのかは誰も知らないんだ。
気分が悪いならこの三角スカーフをあげよう。一つ目の角を結べばどんどん船が進むし、二つ目を結べば魚が取れて食べ放題さ。三つ目?さあ、決して結んではいけないと言われているものだが……君ならどうするかい。そうか、結ぶのか!やってはいけないと言われるとやりたくなるものさ、恥じる必要はないよ。海は皆知っている。嵐だねえ、寒いかい?あそこの島に寄って休もう。僕じゃない、船長がそう決めたのさ。
さあ、息を吸って。もっと吸って、もっともっと!はい、止めた!ほんの少しの我慢さ、水の中でだって君は本を読めるんだーー全部本だとも、当たり前の話だよ。海のように物語はいつでも君を取り巻いている、ただそれだけのことだ。島に見えたのがなんだったのか、それはじっくり読んで理解すると良い。夜はいくつも待っているものだからね。ほら、あそこで魚の腹に入っていく男が見えるだろう。あの人はもう一度生まれ変わらなけりゃいけないからね、海に入れられたんだ。海から全てが生まれたなら、生まれ直すには海が一番だろう。そうは思わないかい?
海の底も賑やかだね。御殿に行けば海の都でいつまでも続く宴を過ごせるぞ。もちろんお土産付きだ。少し腰を落ち着けてみるってのはどうだい。何々、陸が恋しい?なるほど、君は陸に親しみがあるのか。それじゃ仕方がない。上をご覧、あれは灯台の光だ。二百年以上もずっと、目の見えない男が灯台守をしていると言ったら君は信じるかな?こんなにも暖かな光を、見ることのできない人が生み出すっていうのはどんな気持ちだろうな。
目を閉じて、海を、君の物語を見つめてご覧。誰よりも優しく君を包み込んでくれる保証付だ。君を生み出した世界の明るさを、どうか忘れずにいておくれ。
字は書けますか?よろしい。では、紙とペンを差し上げます。手紙を送りたい相手はいますか。思い出せない?いるにはいるのに、書きたいこともわかっているのに思い出せない。だったらあと少しでしょうね。まずは手紙を書きましょう。初めてでも大丈夫。ここにはたくさんの先輩がいますから。ええ、ここで寛いでる人々はただ黙っているわけじゃありませんよ。彼らはね、会話をしているんですーー手紙でね。
あそこの窓際で見つめあってるのはアベラールとエロイーズ、見ての通りの修道士と修道女です。彼らの間には筆舌に尽くし難い秘密が積もり積もっているんですよ。ご覧ください、あの山を。おかげでその秘密はすっかり我々のものでもあるわけです。この手紙に触れてください。羊皮紙の向こう側から聞こえる囁きを、あなたなたきっと読み解けるでしょう。彼女に残されたのは、今はただ全く彼のものになりきりたいという願いだけ、とはまた甘美じゃありませんか?この先のやり取りは、ぜひ全て読みきってから意味をお考えください。
あちらにいる二人はわかりやすいですね。どちらが持っている手紙も1文字ずつですし、二人ともとても満足そうでしょう。見ていて私も嬉しくなりますね。意味がわからないですって?ええ、これはただ触れるだけではわかりませんから、ぜひ本人たちにその意味を尋ねてください。彼らは互いと喋らないだけで、あなたにはきちんと読ませてくれる、ここにあるのはそういう本ばかりです。
ああ、折り紙の動物が気になりますか。まるで生きているように動きますからね、大概の人は目を奪われるんです。こちらも手紙ですとも。残念ながら、やり取りするはずの二人は会わないからこそ意味がある手紙ですから、そっと包んで開いてあげてください。もし読み方がわからなかったら、そこにいる双子の郵便配達人に聞いてください。片方が手品師でもありますから、上手に開いて読んでくれますよ。
もっとも、言葉というものはどうしても出した端から言葉でしか無くなってしまう。図書館にいる人間が口にすることじゃないでしょうが私はね、誰よりもこの隙間が好きなんです。手紙や本のこの空白、当人同士にしか解らない思いは永遠に明らかにされない謎ですよ。どんな気持ちで、どんな風に言葉を選んだのか、書いたのか、送ったのか、震える指先で他人に渡すその瞬間を見られないのは残念極まりない。渡されなかった手紙はいかがですか、あなたの考えをぜひお聞かせください。
さあ、ペンをどうぞ。あなたの思いを綴ってください。あなたにとっての、あなたへ、最愛のあなたへの手紙を。
じっとして。首回り、次は肩幅、順番に測って行きますからご安心を。お洒落をしましょう、一流の服に一流の香り、一流の食べ物を食べて一流の身のこなしをするんです。一流と言っても、ご本人が極めて極めたものであって、他人様からどう思われようとも関係ありません。唯一無二の一流であってほしいものですね。なに、難しいことじゃありませんよ。本に装丁を纏わせるように、ここにはその道の専門家がたんと控えていますから。
まずはベーシックな装いはいかがでしょう。ジーヴスはヘンリー8世調のものであれば恙無く整えてくれます。貴方の悩み事も全て解いてあるべき姿に整えてくれる優秀な男ですよ。ただ、くれぐれも彼のアドバイスは無下にしないように。さもなくば、貴方はすっかり頭のてっぺんまでスープに浸かることになりますから。ポイントは魚をよく食べること!脳の働きに良いそうですよ。スモークサーモンと紅茶をどうぞ。
派手なものが好みであれば、クレストマンシーをご紹介いたします。彼は中々多忙ですから、ここにいるだけでも奇跡と思ってください。なにせあらゆる世界のーー並行しているものを含めた全てという意味ですーー魔法を取りまとめるクレストマンシーなんですよ?ええ、これは彼の名前ではありませんし、彼が身に着けている派手なごてついた衣装とも関係ありません。でも、似合うんですよね、これが。服に着られない術も含めて伝授してもらいましょう。
実生活に即したお洒落であれば、スパンキイに来てもらいましょう。彼は見ての通りの美青年ですが、貴方の人生そのものを軌道修正してくれるんです。ええ、貴方が望むままにお洒落ができるという訳です。恋も仕事も趣味も金も生きることも全部を変えられるだなんて、彼くらいにしかできない芸当でしょう。注意書きはただ一つ、修正し続けたければ彼の言うことを全て聞くこと。ジーヴスよりももっと恐ろしいものを彼は用意しています。じっくりご判断ください。
選ぶものが多くて面倒?勧められるのも煩わしい、そう言う気分になることもありますね。大丈夫、貴方が絶対に気にいるものがここにはあります。魅力的でしょう!貴方のために用意されたような服なんです。他の誰でもなく貴方だと、一目で見てわかりましたよ。遥か遠くのカエアンより取り寄せたこの服をまずはご試着ください。貴方だけのお洒落をさあ、始めましょう。
バナナの王冠を確認して!できた?良かった、じゃあそれをここに捧げるんだ。口を開かないで、よく聞いて。後ろを絶対に振り向かないで行こう。聞こえるかい?そうだなあ、あれは熊に似てるけど、もっと執念深いよ。君が読み切るか、それとも忘れるか、どちらかしなければずっと後をついて回るだろうね。えらい!悲鳴を我慢できたね。今ぶつかった犬はね、君の代わりにあれに会いに行ったんだ。本を開くたびに何度でも行ってくれる。優しい生き物だよ。
ここでは飛び出すものや、見てはいけないものが多いから、見ずに読む本を選ぶのはなかなか骨だね。いいんだ、興味さえあれば。何度見たって何度倒れたってまた戻れる。君が強くなるかは知らないけれども、勇敢だとは思うよ。けなしてるんじゃない、本当に感心しているんだ。なにせ、君はここまで回ってきたんだから!草むらに虎がいるから気をつけて。見つけたなら必ず彼の名前を呼んであげておくれよ。本当はとても誇り高い人だったものだから、覚えられているだけでもう十分なんだ。李徴、さあ呼んでやっておくれ。
怖くないだろう?ずっと親しみがあるかもしれないね。あそこで蝿を潰して遊んでいる男は、君よりも更に一歩先に行ってしまった良い例だ。この大蒜の花輪をあげよう。匂いはきついがね、用心するに越したことはないーー君だってまだ日の目は見ていたいだろう?ここはもうだいぶ暗くなってしまった。生きが良いものだから、皆君を気にしているんだよ。君が食われるのか、彼らが君に食われるのか、どちらだろうかってね。
君にはそういうものがあるかい?君にしかない秘密をーー化け物を。ああ、あるんだね、そう書いてある。言わなくて良いよ。それは君が手懐ければ良いものだ。御覧、この鶏小屋の隅を。すっかり疲れて、生きているのかよくわからないものがいるだろう。背中を見て見ればわかる、翼が生えているんだ!天使と言った人もいたけれど、本当は何なのかは誰も確かめていないんだ。翼の生えた人間は一体何だろう?ひとでなしってことだけは確かだろうな。
さあ、ここに座って。君が見ないものを見よう。おぞましい、君が見たくないものを読もう。大丈夫だ、君は本当は見えているし、見たいんだよ。何故ってそれは、君自身なのだから。
栞を拝見、素晴らしい道のりだね。まさにここにたどり着くに相応しい巡りであったと思うよ。さあ、出発まではこのティーショップで待っていておくれ。皆、君と同じように出かけるのを待っていてーー出かけるのを待ち続けているんだ。いつか来る希望は来ないからこそ綺麗なのかもしれない。彼らの話に耳をすませて、君の順番が来たら、これまで巡って来たように君の話をすると良い。ここでは君も物語の一部にすぎないから、肩の力を抜いてお茶でも飲もう。この青いお茶は偽りのない天然物だ、恐れずに飲んで落ち着いて。
もう出かけたいのかい?君の中にはまだ冒険が吹き荒れているのかな。旅に、このコーナーにまさに相応しい精神だ。気に入ったよ。それじゃあこれを被って。金盥にしか見えないって言うけれど、これで風車との戦いにも打ち勝てるんだ。ご覧よ、あのロバの歩みを!彼らのように、君にも何処かに君だけの騎士道物語があるはずだ、そうでなくっちゃ旅はいけない。常に希望と目標を掲げなくてはね。君がここに来たのには理由があるんだろう。それを絶対に忘れないで、旅を楽しむためにも。
旅といえば目的があって、どこかで折り返して戻るものだ。砂漠を歩くのはどうだい。君が望めば、三人の弟子をつけてあげよう。どれも一筋縄ではいかない面倒な連中だけれども、旅するうちにきっと離れ難くなる。本当に、頼りにはなるんだ。君なら、彼らのお師匠さんよりは頑固じゃなさそうだしね。仏様の掌の上を転がれるだなんて、君はなかなか運が良い!
旅にはやはり友が必要だ、そうだろう?それだって、目的なしにはなし得ないものだ。君、指輪を持ってやしないだろうね。栞だって?栞がどこへ……ああ、栞がここでは指輪になってもおかしくはない。君はそれをどんなことがあっても、誰がほしいと願っても手放さない方がいい。理由は指輪に聞いてご覧、聞き入りすぎて指輪に持たれないように気をつけて。指に嵌めて、大事に抱えよう。誰もが欲しがるその指輪、持てば何でも叶うというけれど、君は何を願うんだろう。
うん、ほしいにはほしい。だがそれに抗うくらいの力はあるよ、その本を扱うのは自分の責任だもの。さあ、願って。栞に戻すのか、最初から読み直すのか、それとももっと先へ行くのか。ここが旅のどこかを選ぼう。心いくまで、ずっと、ずっと。
おはようございます。あなたが朝を連れてくる音が聞こえましたから、すぐにわかりましたよ。ええ、あなたはいくつもの朝をリレーしてきたのでしょう?春から、秋から、水底から、暗闇からあらゆるところを経巡って、その背に朝を負ってきましたね。こうしてあなたは朝に追いついてきたわけです。さあ、その鍵で扉を開いて。あなたの王国へと向かいましょう。
ほら、都市が聞こえた。お分かりでしょう、この本は全て音でできているんです。耳に聞こえずとも頭にしっかりと聞こえるものですから、読むことと見ることと全てがいっぺんになって終わるんです。聞いたと思った瞬間に、あなたは全て読みきっているんですよ。どんな音でしたか?どんな声でしょうか。全てはあなただけのもの、あなただけに響くものです。都市が町に、小道にと向かっていく様を聞き漏らさないように!王国はいつかはまた閉じねばなりませんからね。そういうものです。
賑やかな食卓につかれましたね。以前に向かったところとはさぞや違いますでしょう。音しかないとはまた奇妙、100枚の皿に100人の人!100匹の比目魚は……もうそこに?お腹の中には屍を抱えているというわけですね。膨れましたか、あなたの頭は。まだであるならばこの箸をお取りください。私と一緒に鬼の食事を楽しみましょう。驚かずに、ただうたの聞こえるままに骨を拾えばいいのですよ。渡しますよ、落とさずに。
もう十分、もう十分!わかりましたよ。二人の人間が睦まじくいるためには、完璧を目指さないほうがいいですからね。あの二人を聞きなさい、愚かで、立派過ぎなくて、ふざけていて、生きていることの懐かしさに胸を熱くさせている、彼らを。あなたの胸も熱くなりましたか。私にはいまだに分かりませんが、きっとあなたには寄り添う人があったのですね。二人にしかわからない、二人がわかるものであってほしいと、そう思います。
夜が来ましたよ。あなたは暗闇は見て来たけれども、夜は初めてではないでしょうか。昼と夜の音は全く違いますからね、夜の中ではどんなに探しても昼間を見つけることはできません。耳を澄ませて探しても良いですが、この本にはまだ昼がなくてーーでも、いつまでも寝ずにいると朝になる。大丈夫です、私はここにいますから。だから、本を読みましょう。うたを聞きましょう。そうしてもう一度朝を迎えて、あなたの王国を閉じようじゃありませんか。
幸いなるかな、本を読む人。本を読むならば、今だ。
お帰りなさい。いかがでしたでしょうか?貴方の求めていた出会いはございましたか。当館の案内人たちがお役に立てたのであれば幸いです。さ、読み終わったならば栞をどうぞ。また元の貴方に戻るためには栞を荷物と引き換えていただかなくては。
おや、まだ読み足りない?居心地が良いですからね、ええ、ええ、分かりますとも!当館は千と一つの夜があっても終わることのない旅を抱えていますからね。貴方はずっと探し続けたって全く問題ありません。よくある話です。それに、貴方はどこかにいる方が落ち着くのではありませんか。
どうぞ、お好きなコーナーへ。貴方が眠れる居心地のいい棚に収まってください。案内人たちが本に捧げる情熱と愛は十分理解していただけたでしょう。……実は、一目見た時からずっとここに留まっていただければと願っていたんです。きっと貴方の持ち主も喜んだことでしょう。保証はしませんがね。
ようこそ、我らの図書館へ。新たな蔵書を、我々は心より歓迎いたします。
貴方が読んだ本を、もう一度読みたいと思ったら、こちらのメモを手にお越しください。すぐにご案内いたします。
★春と夏はうっとりと
・スモモの夏 作:ルーマー・ゴッデン
・時計仕掛けのオレンジ 作:アンソニー・バージェス
・春は馬車に乗って 作:横光利一
・秘密の花園 作:フランシス・ホジソン・バーネット *当図書館では協議の末「秘密」に収蔵されています。
★自由の息吹
・夜と霧 著:ヴィクトール・E・フランクル
・自由からの逃走 著:エーリヒ・フロム
★ひは秘密のひ
・ハリー・ポッターと秘密の部屋 作:J・K・ローリング
・秘密の花園 作:フランシス・ホジソン・バーネット
・薔薇の名前 作:ウンベルト・エーコ
・シャーロック・ホームズの冒険 作:コナン・ドイル
・スタイルズ荘の怪事件(エルキュール・ポアロ) 作:アガサ・クリスティー
・ローマ帽子の謎(エラリー・クイーン) 作:エラリー・クイーン
・悪童日記(ふたりの証拠) 作:アゴタ・クリストフ
★変身物語
・変身物語 作:オウィディウス
・グリム童話(カエルの王子様、しらゆき べにばら) 作:グリム兄弟
・ニルスの不思議な旅 作:セルマ・ラーゲルレーヴ
・変身 作:フランツ・カフカ
・銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件 作:アンドリュー・カウフマン
・ハウルの動く城 作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
★どこかで見た生き物
・三匹の子豚 作:ヨーロッパ民間伝承
・動物農場 作:ジョージ・オーウェル
・ピーター・ラビットのおはなし 作:ビアトリクス・ポター
・狐物語 作:フランスの物語群(サイクル)
・長靴を履いた猫 作:フランス民間伝承
・王様の耳はロバの耳 作:ギリシャ神話
・猿の手 作:W・W・ジェイコブズ
★ご馳走は夢の中
・不思議の国のアリス/鏡の国のアリス 作:ルイス・キャロル
・ヘンゼルとグレーテル 作:グリム兄弟
・饗宴 作:プラトン
・ラプンツェル 作:グリム兄弟
・特別料理 作:スタンリイ・エリン
・料理人 作:ハリー・クレッシング
・マーマレードの酒 作:ジョーン・エイケン
・ウィスキー&ジョーンズ 作:ロード・ダンセイニ
・美食倶楽部 作:谷崎潤一郎
・注文の多い料理店 作:宮沢賢治
★小さな友達
・ライオンと魔女 作:C・S・ルイス
・七夜物語 作:川上弘美
・少年の日の思い出 作:ヘルマン・ヘッセ
・エルマーのぼうけん 作:ルース・スタイル・ガネット
・霧のむこうのふしぎな町 作:柏葉幸子
・裏庭 作:梨木香歩
・モモ 作:ミヒャエル・エンデ
★秋と冬とはゆっくりと
・十一月の扉 作:高楼方子
・我輩は猫である 作:夏目漱石
・最後の一葉 作:オー・ヘンリー
・森は生きている 作:サムイル・ヤコヴレヴィチ・マルシャーク
・雪の女王 作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
・雪国 作:川端康成
★母の名は海
・千夜一夜物語(船乗りシンドバードの物語の第一話 そしてこれは第一の航海である) 作:イスラム世界説話集
・うみの女王とまほうのスカーフ 作:エストニア民話
・旧約聖書(ヨナ書)
・浦島太郎 作:日本のおとぎ話
・灯台守の話 作:ジャネット・ウィンターソン
★あなたへ、最愛のあなたへ
・アベラールとエロイーズ 作:ピエール・アベラール、アルジャントゥイユのエロイーズ
・ヴィクトル・ユーゴーの逸話
・紙の動物園 作:ケン・リュウ
・プラネタリウムのふたご 作:いしいしんじ
★伊達男たちの饗宴
・比類なきジーヴス 作:P・G・ウッドハウス
・魔女と暮らせば(クレストマンシー) 昨:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
・スパンキイ 作:クリストファー・ファウラー
・カエアンの聖衣 作:バリントン・J・ベイリー
★見えぬ都はすぐここに
・竜岩石とただならぬ娘(王冠のバナナ) 作:勝山海百合
・山月記 作:中島淳
・ドラキュラ 作:ブラム・ストーカー
・エレンディラ(大きな翼のある、ひどく年取った男) 作:G.ガルシア=マルケス
★己が背を追う
・ティーショップ 作:ゾラン・ジヴコヴィッチ
・ドン・キホーテ 作:ミゲル・デ・セルバンテス
・西遊記 作:中国の伝奇小説
・指輪物語 作:J・R・R・トールキン
★うたのき
・朝のリレー 作:谷川俊太郎
・これは王国の鍵 作:マザー・グース
・百人のお腹の中には/鬼の食事 作:石垣りん
・祝婚歌 作:吉野弘
・夜/いつまでも寝ずにいると朝になる 作:尾形亀之助
・幸いなるかな本を読む人(これのみ本のタイトル) 作:長田弘
・本 作:室生犀星